9/18(水) 12:25配信

ロイター

 北朝鮮との境界線に近い韓国の養豚場で、同国初となるアフリカ豚コレラの感染が確認された。アフリカ豚コレラは人間への影響はないが、豚が感染すると致死率が極めて高く、ワクチンが存在しない。専門家は最悪の場合、韓国国内で飼育されている豚3億6000万頭の半数以上が感染や殺処分により失われる恐れがあると指摘する。

 韓国政府は、迅速に対応する方針を明らかにした。韓国のキム・ヒョンス農林畜産食品相は「政府はアフリカ豚コレラを確認し、直ちに警戒レベルを最高に引き上げた」と述べた。その上で政府は感染源の特定を進める間、国内の豚の移動を禁止する措置を取った。その上で、およそ4000頭が殺処分される予定だ。

 当局は、感染が拡大している中国の二の舞は避けたい考えだ。だが専門家は最悪の場合、韓国国内で飼育されている豚3億6000万頭の半数以上が感染や殺処分により失われる恐れを指摘する。

 アフリカ豚コレラはベトナムやフィリピンでも感染が報告され、アジア各国は警戒を強めている。

 豚コレラは人間にとって害はない。だがアジアは、豚肉の消費が盛んな地域だ。韓国人の年間平均消費量は、1人当たり27キロ。品薄や価格高騰があれば、消費量の落ち込みは避けられないだろう。

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190918-00010005-reutv-kr