2020年東京五輪・パラリンピックを巡り、韓国の民間団体が原発事故による放射能汚染の危険があると喧伝(けんでん)しているとして、自民党福島県連は12日、正確な情報を積極的に発信するよう橋本五輪相と田中復興相に要望した。

 この団体は、民族主義的な若者らでつくる「VANK」(バンク)。防護服を着た聖火ランナーを描いたポスター画像を公開、在韓日本大使館の建て替え工事現場に一時貼り出したとしている。インターネットで拡散され、本県や五輪への誤解が広がる懸念があるが、国際的な問題のため、県としては抗議など具体的な対応が取れないのが実情だ。

 この日は、渡辺義信幹事長ら県連幹部が大臣室を訪問。「復興の妨げとなり、県民は深く傷つく。聖火リレーの出発まで約1か月半しか残されておらず抗議してほしい」などと訴えた。橋本五輪相は「決して許されない。五輪とパラリンピックの安全面に自信を持っており、風評を助長するような行為に毅然(きぜん)として臨む」と述べ、田中復興相も「意図的で質が悪いものには抗議する」などと応じた。

2/13(木) 8:21配信