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中国の王毅国務委員兼外相は新型コロナウイルスについて、中国政府の対応は適切だとし、海外の反応は過剰との見解を示した。写真は2月13日、ベルリンで撮影(2020年 ロイター/Hannibal Hanschke)

[ベルリン 14日 ロイター] - 中国の王毅国務委員兼外相は14日、湖北省武漢市で発生した新型コロナウイルスについて、中国にとって大きな試練だと認めた上で、政府の対応は適切だとし、海外の反応は過剰との見解を示した。

米国に対しては、通商や観光を阻害する不要な新型ウイルス対策を取らないよう求めた。

中国の感染者数はこれまで6万3851人で、死者は1380人に上っている。

米国などは1月以降、ウイルス拡大阻止に向け大規模な対策を講じており、外国人の入国を拒否する国も出た。また、中国を発着する航空便の運航停止も相次いだ。米国は中国への渡航制限措置を導入し、中国は反発している。

王氏は、中国が新型ウイルス対策で最も厳格で断固とした措置を導入していると強調。世界保健機関(WHO)の勧告や国際的な基準を上回る対策が多いと指摘し、「われわれの取り組みの下、感染拡大はおおむね抑制されている」と述べた。

また、「われわれは徹底的な防止・管理に取り組んでいる。対策は総合的で、他にできる国はないほどだ」とも述べた。

米国との「第1段階」の通商合意で、中国は今後2年間で少なくとも2000億ドルのモノとサービスの追加購入で合意した。王氏は、中国が合意履行に注力しているとする一方、「今考えられる問題としては、米中間で人の往来が全面的に制限されており、これにより合意履行が幾分困難になるだろう」と指摘。「米国が通商や渡航の不要な制限をすることなく、この問題、そして感染拡大阻止を継続する方法を検討するよう望む」と訴えた。

王氏はこのほか、中国通信機器大手の華為技術(ファーウェイ)などの民間企業を攻撃するために、米国がなぜ権限を行使したり、同盟国に呼び掛けたりするのか理解できないと指摘。ファーウェイが米国の安全保障に打撃を与えるために不正を行っている確かな証拠はないとした。

ロイター
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