https://www.sankei.com/images/news/200620/wor2006200002-p1.jpg
▲16日、北朝鮮が爆破した開城の南北共同連絡事務所(朝鮮中央通信=共同)

 以前、しきりにミサイル発射をやっていた金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長はトランプ米大統領から「ロケットマン」と皮肉をいわれたことがあるが、今回はさしずめ「ダイナマイトマン」といったところだろうか。

 北朝鮮は韓国への嫌がらせとして、開城(ケソン)工業団地にある南北共同連絡事務所の建物を爆破しその映像を内外に公開した。北朝鮮はこれまでも“非核化パフォーマンス”として、核施設の古い建物や地下核実験場だったという山の坑道を爆破してみせている。爆破風景というのは、いささかこけおどしというか子供だましみたいだが、映像としてはいつも面白い(?)。今や北朝鮮お得意の宣伝手段になったようだ。

 文在寅(ムン・ジェイン)政権の韓国は2018年の平昌五輪以来、南北の平和、友好、協力、和解、共存…などといって浮かれてきた。文大統領はこの2年間、「金正恩委員長は信頼できる」「非核化の意思は間違いない」…などと、韓国だけでなく国際社会に触れ回ってきた。いわば南北二人三脚で世界をだましてきたことになる。

 南北関係の過去の教訓というのは「南が変わるから北は変わらない」である。手を替え品を替え、融和姿勢で韓国が変わることに一生懸命の文政権では北朝鮮は変わらない。懲りない韓国がまた北朝鮮にだまされた。(黒田勝弘)

ソース:産経ニュース【ソウルからヨボセヨ】また北にだまされた
https://www.sankei.com/world/news/200620/wor2006200002-n1.html