韓国貨幣

韓国の家計負債が主要国と比較して最も速く増えていると確認された。特に今年は新型コロナウイルスの余波で民間部門の信用規模が過去初めて国内総生産(GDP)の2倍を大きく上回る見通しだ。

国際決済銀行(BIS)が21日に公開した43カ国のGDP比負債比率報告書によると、韓国のGDP比の民間部門(家計+企業)信用の割合は昨年10−12月期基準197.6%で、前四半期の195.0%より2.6ポイント上がった。シンガポールの7.2ポイント、チリの3.1ポイントに次いで上昇速度が3番目に速かった。2018年10−12月期と比較すると10ポイントの上昇だ。

特に家計部門の信用増加速度は比較対象国のうち最も速かった。GDP比の家計信用の割合は昨年10−12月期基準95.5%で前四半期の93.9%より1.6ポイント高くなった。香港の1.6ポイントと同水準で増加した。ノルウェーが1.0ポイント、中国が0.8ポイント、ベルギーが0.8ポイントなどと続いた。GDP比の家計信用の割合の絶対水準はスイスが132.0%、オーストラリアが119.5%、デンマークが111.7%などに続く7位だった。

非金融企業信用のGDP比の割合は102.1%で前四半期の101.1%より1ポイント上がった。シンガポールの6.9ポイント、チリの2.7ポイント、サウジアラビアの2.1ポイントに続き4番目に上昇幅が大きかった。2018年と比較してもシンガポールの11.1ポイント、チリの9.2ポイント、スウェーデンの7.3ポイントに続き4番目に増加速度が速かった。GDP比の非金融企業信用の割合の絶対水準は17位で日本の103.9%と同水準だった。

負債増加の流れは当分続くものとみられる。特に今年はGDP比の民間部門信用の割合が過去初めて200%を超えるのが有力だ。新型コロナウイルス感染拡大の余波で家計と企業とも借り入れが大幅に増加しているためだ。これに対し経済協力開発機構(OECD)が予測した韓国の今年のGDP成長率はマイナス1.2%水準だ。

韓国銀行によると、5月末基準で銀行の企業向け貸付規模は945兆1000億ウォンだ。今年に入ってから76兆2000億ウォン増え、すでに昨年の増加幅44兆9000億ウォンを超えた。特に大企業が5月までで27兆5000億ウォンを銀行から借り入れ、増加傾向を主導した。昨年大企業は2兆4000億ウォンの借り入れを純償還した。

家計向け貸付も大幅に増えた。5月基準で銀行の家計向け貸付残高は920兆7000億ウォンだ。今年に入り32兆4000億ウォン増えた。特に6月には信用貸付が急増している。17日基準で新韓銀行、国民銀行、ハナ銀行、ウリィ銀行、農協銀行の5大銀行の個人向け信用貸付残高は116兆5544億ウォンで5月末より1兆8685億ウォン増えた。すでに5月1カ月間の信用貸付増加幅1兆689億ウォンを上回った。

延世(ヨンセ)大学経済学部のソン・テユン教授は「新型コロナウイルス拡散前から負債が急速に増加していたが、新型コロナウイルスがこれを加速化した側面がある。成長と投資に寄与する負債ではなく、生存のための負債が大幅に増加するのは今後民間と政府部門に大きな負担を与えるほかない」と話した。

6/22(月) 9:59 中央日報日本語版
https://news.yahoo.co.jp/articles/de7b36963bc3bb8afaaa7604ee316d7be7cdff84