3・1運動の失敗は武装闘争に発展した。キム・グ(金九)先生個人の立場から見れば、激しかった日帝治下での武装闘争を指揮して日本への敵意だけが個人の人生を支えたのかもしれない。現代社会の観点で彼はテロリストの指導者に過ぎない様にも見える。

しかし、彼が朝鮮独立の目的と朝鮮の役割として人類文化に貢献できることに意義をおいた事実は実に偉大である。私たち民族はそういう民族だ。もはや私たちが私たちの共同体文化の中に悠久な歴史を通じて溶け込んだ文化の力で世界覇権に挑戦しなければならない適期を迎えている。

外国人が集まってきている。Kポップやドラマなど韓流コンテンツの拡散と人気が急騰し、全世界的に韓国文化に対する関心が大きく増加したのが最大の原因だ。防弾少年団に代表される韓流が特定地域でなく、地球村のすみずみまで食い込み、そして、アジアと中東など一部地域に限定されていた韓国ドラマの人気もネットフリックスなどOTTの拡散に力づけられて次第に地域の境界を崩して広がっている。

今、韓流の拡散がアジアを越えて西欧圏まで広がり韓流は全世界的現象に成りつつある。ところで、このような西欧圏の韓国文化に対する関心はもう一つのトレンドを作り出している。Kポップとドラマの影響で東洋人を眺める視点が変わっているのだ。アジアの中でも特に韓国人に対する関心が増えたという分析だ。Kポップとドラマの他に韓国の国力上昇がここでもより大きな原因として作用している。

私たちはもうかなりの西欧圏国家より良い暮らしの国に成長した。生活に必要な各種インフラや便宜施設もやはり最高水準だ。
(中略:韓国の公共交通システム、決済システム、無料Wi-Fiと超高速インターネット、多様な食文化、女性一人で夜歩ける安全性、病院と医療費)

今回のコロナ パンデミック状況で全世界が苦痛を味わっているなか、韓国だけ単独で防疫に成功し、封鎖なしで正常な生活を継続している。安全な国、便利な国、発達した国、そして親切な国というイメージが韓国を一度訪問してみた人々にはっきり刻印されているのだ。

一方、居住外国人の数が急増している。韓国に居住する滞留外国人数は2019年250万人を越え全人口比で4%を超える。統計庁の資料を活用して発表された2019年地方自治体外国人住民現況によれば2019前年比8%増加した。ここで外国人住民の基準は韓国で3ヶ月以上居住している外国人を意味する。韓国国籍を持たない者は我が国全人口の4.4%に達っし、類型別には外国人勤労者、外国国籍結婚移民者、韓国国籍を取得しなかった外国人住民の子供などである。

韓国国籍取得者の人口も急増している。我が国は最近になって多文化社会に近づく様相を見せている。労働人材の不足で外国人労働者が着実に流入し国際結婚の増加が続くものと見られる。そしてこれとは別に韓国での生活を夢見て駆せ参じる外国人も着実に増加している。

旅行や学業などで韓国生活を経験して再入国する外国人の事例も難なく見つけることができる。事実、以前は黄色い頭に青い目の外国人が通り過ぎれば不思議な目でみんなが見つめた時期もあった。そして外国人に対する私たちの姿勢も多少ぎこちなかったし、韓国で永い歳月生きてきた住民たちさえ完全に異邦人扱いする傾向があった。

韓国はすでにかなり前に地域中心の社会から抜け出した。所得が増加し先進国の隊列に入ると韓国を訪問する外国人は今後さらに増加すると見られる。多様な文化と人種の移住民を私たちの社会の慣習と規範内で同じ社会構成員に受け入れ包容する知恵が求められている。文化で世界覇権を目指すには、私たちの文化の中に包容し寛容の文化的歴史を新しく作り出す意志から始めなければならない。

ヤン・ドンイク済州(チェジュ)取材本部長
https://www.jeonmae.co.kr/news/photo/202101/828784_522454_3650.jpg

ソース:全国毎日新聞[ヤン・ドンイクの視線]文化の力-世界覇権の鍵であるA
https://www.jeonmae.co.kr/news/articleView.html?idxno=828784