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▲ドキュメンタリー映画「標的」で釜山映画祭を訪れた西嶋真司監督
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▲ドキュメンタリー映画「標的」で植村隆元朝日新聞記者が弁護人らと法廷に向かっている。釜山国際映画祭提供

植村隆元朝日新聞記者は1991年、慰安婦被害者問題を日本で最初に報道した。彼の報道後、日本メディアは先を争って慰安婦問題を扱い、1993年河野談話(日本政府の慰安婦被害者に対する謝罪)が出された。

20年以上経って状況が変わった。植村元記者は日本で反逆者、売国奴の烙印を押された。ねつ造報道をして日本の名誉を汚したという理由からだ。日本では何が起き、植村元記者はどんな生活を送っているのか。

第26回釜山国際映画祭に招待された日本ドキュメンタリー映画「標的」は植村元記者失脚に国家的陰謀が作用していると指摘する。10日午前、釜山海雲台区映画の殿堂で会った「標的」の西嶋真司監督は「植村非難は正常ではないと思ってこれを記録に残したかった」と話した。

植村元記者に対する攻撃は2014年から始まった。
(中略:経緯)

西嶋監督は1991〜1994年、東京放送JNNソウル支局長で慰安婦被害者報道をした。植村元記者と自身だけでなく多くの日本記者が同じ内容を扱った。西嶋監督は「報道当時、ねつ造どころか誤りという話も全くなかったが、20年過ぎて、ねつ造記事だと言われ不思議に思った」と話した。

西嶋監督は映画で1997年に注目する。安倍晋三当時衆議院議員が「日本の前渡と歴史教育を考える若い議員の会」を設立し流れが変わったと見る。「同年、最も勢力が大きい右翼団体『日本会議』が作られました。『慰安婦は日本と関係ない』『河野談話を修正しなければならない』『教科書から削除しなければならない』という主張が広がりました。同時に日本メディアに慰安婦報道するな、という圧力が加えられ始めました。」

なぜ植村元記者が「標的」になったのだろうか。西嶋監督は「朝日新聞が権力の不正腐敗を暴露して追及してきた代表的な進歩メディアだから」と見る。「日本政府批判にあって最先鋒に立っていれば、権力の強い圧力を受ける」ということだ。

安倍晋三は総理になった後、議会の質問で植村元記者の慰安婦報道を最初から「フェイクニュース」と定義する。メディアの信頼度を引き降ろして批判の鋭鋒を鈍らせようとする戦略だ。西嶋監督は「特定新聞社を標的とみなして攻撃するのはとても危険だ。国家的陰謀だと思う」と批判した。

植村元記者は自身の報道をねつ造だと主張した言論人を名誉毀損で告訴した。自身が居住する北海道地域の弁護士100人余りが無料弁護に出た。北海道地域の弁護士10%に当たる人数だ。しかし、日本裁判所は植村元記者の手をあげなかった。

西嶋監督は「日本政府は慰安婦問題を戦後補償問題と見ているが、人道的な事案から接近しなければならない」と主張した。彼は「被害者を考えれば名誉回復という単語が思い出されるが、本来、日本では日本が名誉回復しなければならないという時にこの単語が使われる」と話した。

「それが間違いだ、誤まりだと映画で言いたかったのです。本当に回復しなければならないのは慰安婦被害者ハルモニの尊厳であって加害者の名誉ではありませんから。」

映画には慰安婦被害者キム・ハクスン(1924〜1997)ハルモニの30年前の証言が何回も出てくる。西嶋監督は「日本メディアは慰安婦をダブー視して全く報道をしないから、人々が被害者の肉声を聞く機会がないので入れた」と話した。彼は「ソウルに勤めていた時の方が、韓国と日本が今より近かった」と残念がった。

西嶋監督は「両国関係が良くなるためには歴史を互いに理解するのが第一歩」といった。「映画にも登場する南山公園‘記憶の場所’に『記憶されない歴史は繰り返される』という文面があります。不幸な歴史を記憶してこそ関係回復ができます。日本政府主導で不幸な歴史を隠そうとする認識が国全体に広がっています。このような歴史修正主義を廃止するべきだと思います。」

釜山=ラ・ジェギ映画専門記者

ソース:"日本名誉より慰安婦被害者名誉回復がさらに重要"
https://www.hankookilbo.com/News/Read/A2021101012310005075

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