2021年11月4日、韓国・ノーカットニュースによると、韓国の食品会社が不衛生な環境で商品を製造する様子の動画が公開され、物議を醸している。

記事によると、年商400億ウォン(約38億円)を売り上げる食品会社JinSung Foodの製造工場の内部を映した映像が今月2日に公開された。映像には従業員がスンデ(韓国式の豚の腸詰で、屋台や食堂などでよく食べられている人気メニュー)を製造する様子が映っているが、天井から滴る水が具材に入り、スンデを蒸す大型蒸し器の下の床に虫が大量に発生しているのが分かる。

この映像について会社側は「かつて勤務していた社員の不祥事であり、恨みから情報を提供した」とした上で、「放送禁止仮処分訴訟を進め最大限釈明をしたが、棄却されたことにより放送された」との立場を発表した。

また、天井から水が滴り、虫がいた事実は認めたものの、「今年2月の凍結により排水管から水が滴っていたもので、充填筒の調味料は直ちに廃棄し製品化された事実はない」と説明。虫についても「休日に蒸し器の下水側の床に隙間ができているのを発見し、工務チームと防除業者ですべて処理した。休日のため蒸し器は作動しておらず、蒸し器はすべて密閉状態で蒸すため虫は入れない構造」と反論したという。

しかし、韓国食品医薬品安全処(食薬処)が衛生点検や食品安全管理認証基準(HACCP)の評価を行った結果、会社側に「食品衛生法」「食品などの表示・広告に関する法律」「畜産物衛生管理法」の違反事項が多数確認された。また、アレルギー誘発物質である「カニスープ濃縮液」を原料に使用していたにもかかわらず、製品に関連成分を表示していなかったことも判明し、39の製品に対して販売中止と回収措置が取られたという。

製品は社内販売だけでなく、スーパー大手など14の食品流通専門販売業者でも販売されていたことから、食薬処は管轄自治体に行政処分と捜査依頼を要請することを決めたという。

これを受け、韓国のネット上では「こんなに不衛生に管理されているとは知らなかった」「うえっ。今まで食べたスンデを思うと吐きそう」「トラウマになりそう」など衝撃が広がっている。

また「こんなに証拠がはっきりしてるのに事実じゃないって?」「辞めた人があんな大量の虫を放ったって言いたいの?」「当該職員が何か悪いことをして辞めたかどうか知らないけど、事実は事実」など会社側の説明に不信感を示す声も。

その他「不買運動だ!」「厳罰に処すべき」と訴える声や、「信頼できる食べ物は自分で作るしかないのかなあ」「今後スンデは食堂のメニューから消えそう」とため息交じりの声も上がっている。(翻訳・編集/松村)

Record China 2021年11月6日(土) 23時20分
https://www.recordchina.co.jp/b884630-s25-c30-d0194.html

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