習氏はサウジ入りに際して発表した声明で「両国間の協力はあらゆる分野で成果を上げており、双方は国際問題と地域的問題に関して緊密な連携を維持している」と強調した。
習氏のサウジ訪問は2016年以来となる。サウジは伝統的に親米国家だが、人権問題や対露封じ込め政策を重視するバイデン米政権に対して、サウジの政治を率いるムハンマド皇太子が反発し、両国関係はぎくしゃくしている。米国の中東離れ、アジア重視の姿勢もあり、サウジにとって最大の貿易相手国である中国の重要度は増している。
産業多角化を目指すサウジとしては、巨大経済圏「一帯一路」を掲げる中国からより多くの投資を呼び込みたい考えだ。サウジ通信によると、今回の訪問中に総額300億ドル(約4兆1000億円)に上る経済合意が結ばれる予定という。
対する中国側からすると、サウジは最大の原油供給元だ。中国では原油の対外依存度が70%を超え、今後さらに高まると予測されている。石油輸出国機構(OPEC)の盟主であるサウジとの関係強化はエネルギー安全保障の観点から非常に重要となる。
共に権威主義体制のサウジと中国は、それぞれが抱える人権問題について互いの立場を支持している。米中対立が深刻化する中、中国としては経済関係を軸にサウジへ接近することで、サウジと米国の関係にくさびを打ち込む狙いもありそうだ。
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毎日新聞 2022/12/8 11:09(最終更新 12/8 11:09)
https://mainichi.jp/articles/20221208/k00/00m/030/063000c
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