そこでは視聴形態や視聴者の性別・年齢などさまざまなデータが明らかになったのだが、特に興味深かったのが「試合別視聴者数ランキング」だ。
W杯期間にABEMAを通じて最も見られた試合は決勝トーナメント1回戦の日本対クロアチアだった。次いで2位が日本対コスタリカ、3位が日本対スペイン、4位が決勝のアルゼンチン対フランス、5位がドイツ対日本と、上位のほとんどを日本戦が占めている。
発表されたトップ10を見ると、日本戦以外では主に決勝トーナメントの注目カードが名を連ねたのだが、意外にもランクインしたのが7位のアルゼンチン対サウジアラビア、9位の韓国対ポルトガルだ。前者は大会王者アルゼンチンに唯一黒星を付けたサウジアラビア、後者はポルトガル相手の逆転勝利で劇的なベスト16進出を決めた韓国と、いずれもアジア勢が絡んだ試合という共通点がある。
では日本のお隣・韓国では、どの試合が多く見られたのだろうか。
そんな韓国の地上波3局の視聴率を合計した数字でトップ10を調査した結果、意外な顔ぶれが明らかになった。
まず視聴率トップ5には、やはり韓国が関連した4試合すべてがランクインした。特に、1位に入ったグループステージ初戦のウルグアイ戦は驚異の41.7%を記録。結果こそ両者無得点の0-0ドローに終わったものの、注目度の高い初戦ということもあり、そのまま数字に表れる形となった。
また、2位には乱打戦となったグループ2戦目のガーナ戦(39.1%)、3位には日本でも注目を集めたグループ最終節のポルトガル戦(32.5%)が続いた。1-4の完敗を喫した決勝トーナメント1回戦のブラジル戦は、朝4時キックオフという時間帯もあってか19.2%と下がり、5位にランクインした。
では、韓国対ブラジルを上回り4位に食い込んだ対戦カードが何だったのかというと、まさに日本の試合だった。
日本が堂安律、浅野拓磨のゴールで見事な逆転勝利を収めたグループ初戦のドイツ戦が、地上波3局合計20.5%を記録し、韓国戦以外のカードで唯一トップ5に入ったのだ。
ちなみに、この試合では各局解説陣も日本の戦いぶりを絶賛。特にMBC解説のアン・ジョンファンは、「失点しても動揺しなかった点が、日本のゲームコントロールが素晴らしかったことを示している。ドイツを模範に準備した日本の完璧な成功だ」と勝利を称えていた。
なお、トップ5以下では6位に日本対コスタリカ(18.8%)、7位にアルゼンチン対サウジアラビア(18.1%)、8位に決勝のアルゼンチン対フランス(16.8%)、9位にイングランド対イラン(13.9%)、10位にデンマーク対チュニジア(13.2%)がランクイン。日本対クロアチアは10.2%と惜しくもトップ10から漏れる結果となった。
インターネット配信と地上波という違いはあれど、各ランキングを通じて日韓どちらもアジア勢の試合が特に見られたことがわかったカタールW杯。北中米開催となる次の2026年W杯でも、お互いの国で隣国の試合が注目される傾向は続くのだろうか。
(文=サーチコリアニュース編集部H)
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1 韓国vsウルグアイ
2 韓国vsガーナ
3 韓国vsポルトガル
4 日本vsドイツ
5 韓国vsブラジル
6 日本vsコスタリカ
7 アルゼンチンvsサウジアラビア
8 アルゼンチンvsフランス(決勝)
9 イングランドvsイラン
10 デンマークvsチュニジア