検察側の冒頭陳述によると、1人暮らしをしていた長男英一郎さんは体調を崩し、5月25日から熊沢被告とその妻と同居。
被告は翌26日、同居前に住んでいた家のごみ処理を話題にしたことに立腹した英一郎さんに暴力を振るわれ、「長男を恐れ、殺害を考えた」とした。
検察側はその上で、被告が妻宛てに「他に方法がないと思っている。どこかで死に場所を探します。英一郎も散骨してください」などとつづった手紙を書き、インターネットで「殺人罪」「量刑相場」などと検索したと指摘した。
弁護側は、英一郎さんが事件当日、「殺すぞ」と言ったと主張。「被告は5月26日の暴行を思い出し、とっさに事件に及んだ。発達障害だった長男を必死に支えてきた」と反論していた。
熊沢被告は被告人質問で、「殺されるという恐怖に支配され、刺し続けた。息子に寄り添ってきたつもりだったが、つらい人生を送らせてしまった」などと語った。
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