水晶発振子のメーカーが、組み込まれるカセットデッキでの最終的なテープ走行速度の偏差を
ゼロに追い込むことを保証して受注締結することはないよ。
あくまでも、設計回路上での発振周波数確度や温度安定性などの保証のみ。

対して、デッキのメーカーでは、その他の機構部品の成型精度のばらつきが存在し、
それらとの相性で、組み込んだセットのオーバーオールとしてはテープ走行速度の定常値にはある程度ばらつきが出てしまう。
同メーカーではこれを考慮して、「+方向に5%程度速く回るのはしかたない」(人間の聴覚は遅い方にうるさい)として、
跳ね除けないでそのまま出荷してしまう傾向は、ままあったよ。