>>959
バラモン教の“ア−トマン”は意識(心)の最も深い内側にある“個(自己)”の根源のことであり、
そして、バラモン教そしてヒンズ−教の場合は、“心と体(物質)”を分離して捉えていた。

バラモン教に於いては、自己の心(精神)の不変不滅により、“輪廻の思想が確立し、その輪廻の
思想を基として“カ−スト制度”が成立した。

当時のインド社会に於いて人々は、カ−ストによって、子々孫々永久に続く苦しみの中にあった。

仏陀の“諸行無常の論理”は、自己消滅(無我)により、ア−トマン論理を否定した。
この“諸行無常”論理により、人々がカ−スト制度からの解放がなされ、仏教が長い間繁栄し、
人々に慕われたのである。