倫理は経済性を抜きに考えられない。
だから現代なら、近代合理性、効率が中心になっているが、
それで補えないところとして、近代前からの倫理で補完される。
世界的には、宗教教義や、階級制、一族が中心だと思うが、
日本人の倫理の特徴は、職を中心に考えられてるところにある。

これは世界的に珍しい。
例えば、プロテスタントの天職概念が有名だが、
これも近代はじめだけのもので、プロテスタントの本質とは言えない。

この日本人の職倫理を始めて体系的に語ったのが、江戸時代初期の鈴木正三。

鎌倉時代以降は、現代につながる日本ができた時期と言われている。
大きいのが、平安末期から普及し始めた宋銭による市場経済の普及が、
民衆を豊かに、自律を進めた。
そして家系の継続性を生み、家職の継続につながり、
社会全体を職の体制として生み出した。