[瓶から]注がれたものを捧げることの全体に、四者の単一性は宿りつづけている。
注がれたものを捧げることの全体が、そもそも捧げることの全体であるのは 、それが 、
大地と天空、神的なものどもと死すべきものどもを宿りつづけさせるかぎりにおいてである。
もっとも、宿りつづけさせるとは 、ここではもはや、眼前的なものがただ居すわっている、
といった意味ではない。宿りつづけさせるはたらきは、 出来事として本有化する(エルアイ
グネン) 。つまりこのはたらきは 、四者をそれらに固有な本性の光のうちへもたらすのである。
この固有な本性の単一性にもとづいて 、四者はたがいに契りを結んでいる 。

〔 『ブレーメン講演とフライブルク講演』一七頁 〕

大陸実在論の未来ハイデガ ーの四方界 グレアム・ハ ーマン 高野浩之 +飯盛元章訳
現代思想臨時増刊号2018/2より孫引き