哲学とは何かと言えば、それは知識についての知識(メタ知識)、認識における認識(メタ認知)を
追究していくことだから、事象の枠組みや前提そのものを、その外部から問い直すということがあるだろう。
上から目線は世間で悪く言われるけど、哲学にはそうした対象-俯瞰的な上から目線が必要とされるだろう。
だから、それは形而上学と呼ばれる。

人々が慣習的に自明視している事柄について、それはそれほど自明ではないことを哲学は
示唆する。あるいは、人々が確実視している事柄についても(たとえば、万有引力の法則)
、それが実は確実とは言えないことを示唆する。仏教だと、真理は空、自我は無我になるので、
数学的に言うと真理値と実存、生きる意味はゼロとなり、ニュートラルになる。

あらゆる方向に向かう、あらゆる大きさのベクトルを想像してみれば、それは全体として見た
場合力がキャンセルされあって、方向性と大きさ無しのゼロベクトルになると思うので、
このゼロという性質なり、無限大の思考というのも哲学ではキー概念となるだろう。