KDDIが1日発表した2017年4〜9月期の連結決算(国際会計基準)は、純利益が前年同期比1%増の3294億円だった。18年3月期の通期計画は5650億円と過去最高を更新する見通しだ。
インターネット通信の大容量プランを選ぶ人が増えたことなどから、通信料収入が伸びたことが寄与した。売上高は同18%増の2兆4160億円だった。

■auだけだと13万人減
 auと傘下の格安スマホ「UQモバイル」などを合わせた契約者数は、17年9月末に2608万人と6月末に比べ5万7千人増えた。だが、本体であるauに限ってみると、
9月末時点で2481万人と同期間に13万人減った。傘下のUQを含め、格安スマホに流出しているためだ。auの顧客数減少は、9期連続だ。

 同日記者会見した田中孝司社長は「(主に格安スマホを運営する)仮想移動体通信事業者(MVNO)への流出は徐々に減ってきている」と期待感を示す。
だが、デフレ脱却にもたつく中で、消費者がより安い通信料を求める傾向は急に変わりそうもない。稼ぎ頭であるはずのauの契約者数の減少は、じわりと業績に響きかねない。

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO22993950R01C17A1000000/