ちなみにビルの認めるアメリカの若き才能として、一回だけ自伝でジョン・ゾーンの名前が挙がります。
他に米国の俊英としてデヴィッド・トーン、マシュー・シップ、ティム・バーンの名前を出しています。
うーん、SPYvsSPYやネイキッドシティ、エレキマサダについての意見を聞いてみたいですねえ。
この面子だと、間違いなくジョーイ・バロンのドラムを耳にしているということですし。
ニッティング・ファクトリーでアースワークスライブを行った際にビルとゾーンはニアミスしているはず
です(確か晩年のサンラもいたような?記憶なんでこれは曖昧)。接触や会話があったのかはわかりませんけど・・・

ウィントン子飼いのピアニスト、マーカス・ロバーツは盲目なんですが、彼は白人だという理由で
ビル・エヴァンスを嫌っています(音だけの世界に生きているはずなのに!)。ソースはインタビュー
記事なんですが、あれを読んだ瞬間ああウィントンの音楽がつまらないはずだと妙に納得した覚えが
あります。その点ユダヤ人でTZADIK/ゾーン門下のジェイミー・サフトはキーボーディストなのに、
ディランや、スレイヤーの「エンジェル・オブ・デス」をカヴァーしていて流石です(アルバム名も
ずばりBlack Shabbis)。

なお、自伝の同箇所でビルの認めるイギリスのとんがった才能にはデレク・ベイリー、キース・ティペット
Trevor Watts(sx),Paul Rutherford(tb),アメリカの即興表現者の古いところではオーネット、
セシル・テイラー、アーチー・シェップを挙げています。