(その5)   

    村上 湛氏のこと

     明星大学人文学部日本文化学科教授 村上 湛氏 (本名 田村良平) は、昭和38年生れの
     51才、気鋭の古典劇評論家である。元「能楽ジャーナル」や、現在「能楽タイムズ」、
     日刊紙などに能・狂言の批評を執筆している。
     著書に、「すぐわかる能の見どころ」「歌舞伎の身体論」。「能」の復曲・再構成に
     数多く携る。
    

    この世の中には、天才と呼ばれる人が居るものだ。能楽評論家の 村上 湛氏も、その内
    のひとりだと思う。氏は、昭和38年生れだから若干41才。それにしても、氏の論評や
    筆法は鋭い。
    些か小難しい日本語を操り、訳が分からなく意味不明瞭な箇所 (当方が不勉強な為だが)
    もあるが、総じて指摘に間違いは無さそうだ。良いものは良い、悪いものは悪いと、
    はっきり言う見識と勇気を持っている。
    氏の、頭髪の両すそを刈り上げ、一種独特なスタイルの人物を見所に発見した時、舞台
    上の演者は少なからず意識を持つだろう。


www