0029重要無名文化財
2019/04/03(水) 22:35:51.22金沢三茶屋街の一つ、主計(かずえ)町(まち)の芸妓(げいこ)衆の日本舞踊の師匠を、3月から寿柳(としやぎ)流が引き受けることが26日までに決まった。来年以降の金沢おどり(北國新聞社など主催)の主計町の振り付けも含め、宗家家元の寿柳貴(たか)彦(ひこ)さんが手掛ける。昨年末から不在になっていた舞踊師匠が決まり、関係者に安堵が広がった。
寿柳流は、日本舞踊の主要流派の一つ、花柳流の初代から連なる寿柳さんが花柳流から分かれて今年5月に立ち上げ、宗家家元に就いた。東京・日本橋を拠点に活動する。主計町側が寿柳流に舞踊の指導を依頼したところ、以前より金沢おどりの評判を耳にしていた寿柳家元から12月に入り「私がお力になれることなら」と快諾を得たという。
3月からは寿柳家元が月3回程度、金沢で出稽古を行う。家元に次ぐ立場の寿柳寿々司朗(すずしろう)さんが稽古を支える。金沢おどりの振り付けも寿柳家元が担当する。
主計町では大正期から宗家藤間流が舞踊師匠を務めてきたが、昨年末に指導から離れていた。今年の金沢おどりは、ひがし茶屋街の舞踊師匠である若柳流が振り付けを兼任した。
主計町料亭組合長の若奈さんは「縁あって師匠を引き受けていただき、年内に一区切りついてほっとしている」と語り、副組合長のまゆさんは「来年は元号も変わる。厳しくご指導いただき、我々も気持ちを新たに、芸に一層精進したい」と決意を示した。
金沢は茶屋街ごとに日本舞踊の流派が異なり、ひがしは若柳流、にしは西川流が師匠を務めている。
若奈さん、まゆさんは26日、北國新聞社の飛田秀一会長と懇談し、金沢おどりの振り付けが寿柳流に決まったことを説明した。