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「うつろな愛」朝倉理恵

心を吹き抜ける北風の中
春を待つ花のように
揺れて耐えて

ありふれた幸せをと
願いを込め密やかに
咲いた愛の夢を抱いて
唯一人歩き続ける

一人芝居に似た
うつろな愛は
空を行く風のように
流れながされ

「手紙 殺しへの招待(1975年)」より
https://youtu.be/Hexpj90YeVA