>>343
相当ペンを立てて書かれる方だとお見受します。
率直に言いますと、ジェットストリームのように適正角度が垂直に近いペンを好まれる方が万年筆を使われるのはお勧めしません。
万年筆の適正角度は紙面から45~65度程です。
一方、ジェットストリームは紙面から65度で書いても掠れるペンです。
私がお勧めしないのは、貴方が万年筆を使うとなると、まずご自身の筆記方法を大幅に変える必要があり、これは発達を終えた大人にとってかなりのストレスになるからです。
また、筆記方法を変えずとも、ペンドクターに万年筆のペンポイントを研磨してもらい、ご自身の垂直に近い筆記角度に調整してもらう手段もありますが、これは手間がかかる上に本来想定されていない使い方になりますので、やはりお勧めできません。

次に助走に関してですが、これは勘違いしている人が多いことでもあり、一般的に万年筆はボールペンに比べ紙面との抵抗は大きいです。
そもそも殆どの万年筆は初期状態で力を加えずにヌラヌラ書けるようにはなっていません。これは後々調整が利くためにも敢えてブレードを渋めに絞って出荷しているメーカーが多いという事情ありますが、
全国の販売店に調整できる技量を持った販売員が殆どいないため、ただ書ける状態で売り付けられることが多いせいというのもあります。
実際、地方には公認のペンドクターがいる販売店は殆どありません。
仮令、もともとフローが良い万年筆をペンドクターに調整してもらったとしてもボールペンほど紙面を滑るようにはなりません。
それは万年筆の思想設計が「早く、楽に書くため」でなく「心地よい筆記感と美しい筆致を得るため」にあるからです。