>>36-41
 ほいから、シベリア抑留でも、>>34の「サシクル」要領は必要で、経理のロシア人は「かけ算」が
出来んで長々と「たし算」でやりよんよ。
藤田中尉の手記より、
「涙ぐましい努力のバカバカしさ。私が五分間ぐらいで計算し、担当者に、
「この計算は、全部でこれだけになる」と、答えを書いて与えた。
先方様は一日がかりで、やっと私の数字と合っていたので、びっくりしてしまい、
「貴殿は、神様みたいだ」と、ひどく感心するので、得たりとばかり、
「今から、日本人労働者の計算は、私がやってやる」と、初めの二回ほど正確にやり、それ以降は、
なるべく日本人労働者に給料がよくなるように巧妙に計算したものだった。」
「農場の作業が終わると、貨車の荷物の積み卸し作業に、度々行かされた。ソ連軍は満洲から、
あらゆる物資を運んで来たが、砂糖や塩魚の荷卸しでは、奇抜な要領でありついた。
動作の素早いことにかけては、ソ連兵など我々の足元にも及ばない。衛兵所を通過する際、
隣同士で示し合い、サシクッテ(ゴマ化して)、悠々と帰ったものである。」
 まあ、さすが、理智、機敏、剛毅の特性を持つ広島将兵だけあるわい。