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美智子皇后が、今月20日の誕生日に際し、宮内記者会からの質問に答えるたちで文書を
公表した。マスコミはあまり報じていないが、その内容は、まるで改憲をして戦争のできる国づくりに
邁進する安倍政権を牽制するかのような、極めて踏み込んだものだった。

皇后は、この1年を振り返るなかで、先日発表されたノーベル賞に「日本も関わる二つの賞の発表が
ありました」と前置いたうえで、日系イギリス人のカズオ・イシグロの文学賞受賞と並び、
平和賞に「ICAN(核兵器廃絶国際キャンペーン)」が選ばれたことに言及。
そして、この受賞を「大きな意義があった」と評価してこう綴ったのだ。

〈平和賞は、核兵器廃絶国際キャンペーン「ICAN」が受賞しました。核兵器の問題に関し、
日本の立場は複雑ですが、本当に長いながい年月にわたる広島、長崎の被爆者たちの
努力により、核兵器の非人道性、ひと度使用された場合の恐るべき結果等にようやく世界の目が
向けられたことには大きな意義があったと思います。そして、それと共に、日本の被爆者の心が、
決して戦いの連鎖を作る「報復」にではなく、常に将来の平和の希求へと向けられてきたことに、
世界の目が注がれることを願っています。〉