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瓜田純士が見る『アウトレイジ 最終章』
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純士 一番癖があってよかったのは、ピエール瀧ですね。凄み方もビビリ方もよかった。実際はどうだか知らないけど、
あの人ってたぶん、夜の繁華街とか飲み屋とか、不良がたくさんいるような場所に、長い人生の中でいっぱい行って
遊んできた人なんじゃないかな。だからああいう台本を渡されても、すぐに「じゃあ俺流でいきますよ」と演じることが
できたんだと思う。ああいう不良、マジでいますからね。新体制が発表されて自分が昇格したとわかった途端、
調子に乗ってポケットに手を突っ込んで大声で誰かと電話し始めて岸部一徳から呆れられる場面なんて、
本当にリアル。韓国で大友(北野武)に向かって、「ところで、お前の名前は?」って聞いたあとの目つきの
悪さとかもね。ああいうのって、ただテレビや映画に出て育ってきただけの俳優ではできないことなんで、
たいしたもんだなと思います。

恭子 西田と塩見が疲れ切った顔で車に乗っているシーンが可笑しくて、私、吹き出しちゃったわよ(笑)。
どんな看板を背負っていようが、寄る年波には勝てない。こういうロートルヤクザ、実際にいるなぁと思って。

麗子 ウチは笑うよりも心配になりましたよ。老人ホームの発表会を見ているみたいで痛々しくて……。

純士 武も岸部一徳もそうだけど、映画は画面がデカイから老いを隠せず、加齢臭全員集合みたいに
なっていたのは否めない。でもその一方で、フレッシュな若手もいたじゃん。キャバクラで踏ん反り返って
いた池内博之。彼はハーフ特有の顔の怖さが不良にハマる。現代風ヤクザとしての実在感がありましたね。
逆に、ヤクザとしての実在感が一番薄かったのは、武が演じた大友かな(笑)。