本作は、Netflixで大ヒットした韓国ドラマ『梨泰院クラス』を日本に置き換え、「日韓共同プロジェクト」としてリメイクした物語で、初回は9.6%と好調のスタートを切ったが、2話は8.6%、3話は7.0%と右肩下がりに。
しかし、4話には8.1%となり5話で初回とほぼ同じ視聴率までV字回復を遂げた。碓井氏は、物語の中盤にさしかかる5話で数字を持ち直したのは「正直言って、極めて珍しい」と話す。

 現在放送されている連続ドラマの多くが視聴率一桁台であることに触れ「第1話(の視聴率)が最も高く、そこから下がっていくパターンが一般的です。
そんな中で、2週連続で1%以上も上がる事はまれですし、今クールの連ドラでは、『六本木クラス』だけの現象です」と特異性を指摘。
その背景として「当初、『梨泰院クラス』日本版という認識で見始めた人たちも、『六本木クラス』独自の物語世界の魅力に気づき、それがSNSなどで広がっていったと思われます」と説明する。

人気ドラマのリメイクということで、当初は『梨泰院クラス』との比較で語られることが多かったというが、
碓井氏は3話から、日本の“六本木”で生きる、宮部新(竹内涼真)、優香(新木優子)、
葵(平手友梨奈)たちに感情移入する視聴者が増えてきたと言及。「特に、葵役の平手友梨奈さんが起爆剤の役割を果たしていること」をポイントに挙げ、「『梨泰院クラス』を見た人の多くが、『誰もキム・ダミが演じるイソは超えられない』と思っていたかもしれません。
しかし、平手さんはイソではなく、別人格である麻宮葵を見事に造形しています。その存在感と演技力が、『六本木クラス』の印象を強め、全体をけん引する力になっているのではないでしょうか」と言う。

続けて「原作を見ている・見ていないに関わらず、『六本木クラス』の新、優香、葵たちと、『時代を共有してみよう』とする視聴者が増えています。
また、葵役の平手友梨奈さんと龍河役の早乙女太一さんは、すでにネットでも大きな話題となっていて、その人気はさらなる広がりを見せるはずです。