■役柄に説得力を持たせる平手の目力

他人の気持ちに共感力が低く、自己中心的、社会道徳が欠けている、平気で嘘をつく…といったソシオパスの葵という役柄を、平手は“クール”“無表情”といった、自身に対する世間のイメージをうまく生かして違和感なく演じている。

ストーリー上、大きな役割を担う葵の登場を心待ちにしていた視聴者も多く、彼女が登場するや否や、「葵ちゃんキター!!」「超カワイイ!」とTwitterには彼女に関するコメントが溢れ、初回に続き「#六本木クラス」がトレンド入りした。

また、龍二を演じる鈴鹿央士とは、ドラマ「ドラゴン桜」(2021)に続く共演で、「東大受験組再び」「ドラゴン桜コンビ、胸熱」と、再共演を喜ぶ声も多くきかれた。

そして、区長にビンタするシーンでは「スカッとした!」「葵ちゃん強い!」「これがホントの“平手打ち”!」など、彼女の“勇姿”に大いに盛り上がった。

平手の目力の強さも役柄に説得力を与えている。自信が感じられて、有無を言わせない圧倒的な強さ。下手すると“自分勝手で周りをイラつかせるだけのヤツ”になるところを、彼女が持つオーラで“だけど魅力的でキライになれない”という微妙なラインをうまく表現している。
また、顔の可愛さが、外見から受けるイメージとソシオパスのギャップを際立たせていて、「天使の顔した悪魔」という設定を見事に体現している。