貸借関係によって、札や銭が発行されなくても、貨幣が増える
ということは、理解できてるのかなあ?

例えば、企業がツケで仕入れをする、手形を発行して何か買う。すると、手形の額面分だけ世の中に貨幣の量が増加する
手形は満期に振出者が疎の額の札・銭と換えてくれるという証書で、振り出した企業の信用が高いとその額面まんまに流通する。
つまり、企業がその額面の単位の通貨を発行したのと同じ現象が起こっている。

手形じゃあわかりにくいなら、デパートの商品券としようか。
1万円分の商品券をデパートのサービスカウンターで買う。すると、デパートは1万円の貨幣を得る。商品券を買った人はこのデパートで買物をすると
決めてかかってる分の額だけ商品券を買っているので、デパートに対して行使する金としては現金だろうと商品券だろうと同じものだ。
つまり、デパート、商品券を買った人の狭い範囲で見ると、1万円が商品券を買う前の2倍流通していることになる。
大きな範囲で見ると、どのみちこのデパートで買い物をすると決めてかかってる分が商品券になり、デパートは先に握った1万円の札か銭を
外部に対して使うので、やはり、1万円が2倍に流通していることになる。
デパートの商品券というのは、デパートに店頭に並べてる商品を以て償還する条件の無記名持参者債権、つまり、貸借関係だ。