住民虐殺、枯渇、ガス収奪......ロシアの爪痕をアラル海で見た|楊海英|ニューズウィーク日本版
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2018年09月29日(土)14時40分

 アラル海の水源は天山山脈に源を発するアムダリア川とシルダリア川だ。
 河川に沿って無数のオアシスが点在し、都市が栄えた。
 紀元前からゾロアスター教が栄え、8世紀頃にイスラム教が伝播。
 19世紀後半に帝政ロシアに征服されるまで、アラル海は草原を潤し、遊牧民とオアシスの住民を養ってきた。

 様子が一変したのは、20世紀のソ連設立後だ。
 ロシア人には古来数世紀にわたって遊牧民の支配下に置かれてきた歴史があり、共産主義者になっても遊牧民に対する敵視を捨てなかった。