三菱MRJ、設計変更後の2機は2018年末までに完成
2018-01-26
現在4機がFAA証明取得のため飛行を続けており、5号機が名古屋で地上試験中である。さらに2機が今年2018年末までに完成するが
これらは設計変更をした機体で、量産型に最も近い形になる。
2017年1月に型式証明に関わる規則の理解が不十分だったことが判明、これへの対処で開発作業がさらに2年間遅れざるを得なくなった。
すなわち最新の規則に盛り込まれている機体内部での爆発や多量の浸水などの異常事態に対する設計の見直しが必要となった。
これがアビオニクス室の設計変更と配線ハーネスの見直し作業である。
アビオニクス室の設計変更と関連部品の製造は2017年10月に始まった。これに伴う新しい配線ハーネスの形状が決まり、現在、設計・製造を担当する
フランスのLatecoere Interconnection Systems社と細部の詰めを行なっているところである。
6号機 (JA26MJ)と7号機 (JA27MJ) には、前述のようにこれらの変更が組込まれる。5号機は設計変更をしていない最後の機体だが、これには後日部分的に改修が行われる。
最初の4機は原設計のままで、モーゼスレイク(Moses Lake, Washington)で試験飛行をおこなっているが、これは今回の設計変更が性能、燃費、システムの機能に影響がないため
原設計のままで飛行試験を続けて差し支えないためである

型式証明取得が2020年にずれ込んでも、初号機引渡しは年央なので、その間に半年の余裕があり、納入目標期日の再延期はないと思われる。
通常証明取得から引渡しまで1-2週間程度あれば十分なので、半年間の余裕は不測の事態に備え設定されたもので、今回はその一部が充当されると考えて良い。