なお一言付け加えさせていただければ、九月十九日にプラハで初演された
『第七交響曲』はまだどことも契約いたしておりませんが、出版するとすればこちらを
先にするのが適当ではないかと考えます。すでにヨーロッパばかりでなくアメリカの
コンサート協会などからもこの曲の出版について数多くの問い合わせがまいって
おりますが、それにたいして当面満足な返事が出来ずにいるしまつですので、
なおさら事をいそがれるわけです。

 この作品は生活も明朗快活で編成も比較的小規模であることから ---
まもなくたいていのコンサートホールで演奏されることになるのは間違いないと
思いますので、とりあえずこの『七番』の出版を貴社にお引き受け願えるかどうか、
おたずねするしだいです。

  ----交響曲第七番「夜の歌」について。マーラーから、とある出版業者への手紙