>>588
黄昏が他の作品と特に違うのは前の3部作で大量のモチーフが出現済みなこと。指輪の場合はモチーフが変容発展して別のモチーフ産むような大きな連関体系になってるわけで、黄昏初出のモチーフですら既出の何らかのモチーフと関連している。
だから黄昏ではモチーフは単なる目印的な役割にとどまらずモチーフそのものが展開発展するような、いわば交響曲における第一第二主題のような役割に近くなってる。
何かの本で「ラインの黄金ではモチーフは合図的に音楽の流れの中で時おり際立たされるように現れるのに対して、黄昏でのモチーフは音楽そのものを形造る細胞のような存在になっている」と指摘されてた。