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一昨日の10日に洪副首相は休暇中の金富謙(キム・ブギョム)首相に代わり
閣議を主宰しながら
「モデルナに早急な供給案策定要求、国際的なワクチン協力など外交的努力を通じて
秋夕(チュソク、中秋)までに3600万人に1回目の接種の目標を達成できるよう
最善の努力を傾けてほしい」と話した。
4カ月前には自身の話を信じても構わないと国会で豪語した人が、
突然しっかりやれと下の人に叱責型の注文をした。
ことがうまくいく兆しが現れれば自分がすべてやったように乗り出し、
いざ問題がこじれればだれがこうしたのかと怒るのは職場の年寄り上司そっくりだ。

洪副首相は先月28日には不動産対策を発表しながら突然に「共有地の悲劇」を話した。
不動産という公共財に利己的な人が集まり自分の欲望だけ満たそうとするという意味だった。
比喩がおかしい上に政府の失敗責任を国民の利己心のせいにするもので非難があふれた。

本当の「共有地の悲劇」はワクチン政策で起きている。
共有地はみんなが主人である、そのため事実上主人がいない土地だ。
草が生い茂ればみんな牛と羊を連れてきてお腹いっぱいにさせる。
草がない時はみんな見向きもしない。
有能な管理責任者がいなければ一瞬のうちに荒れ地になるほかない。

ワクチン需給に良いことがあれば首相・副首相・長官が喜んで国民の前に出た。
さらに大統領もワクチンメーカー代表とのオンライン通話を誇り便乗した。
そのうちに事態がこじれれば互いに目をそらして責任を下へ投げる。
状況が良い時は自分がうまくやってそうなったかのように話し、
状況が悪化すればぼんやりと遠くの山を見る。放り出された共有地はほかにない。