中央日報/中央日報日本語版2025.12.23 13:30
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ソウル九老区(クログ)で一人暮らしをする会社員のシンさん(35)は、人工知能(AI)との対話で孤独を紛らわせている。
恋人と別れた後、話し相手がほとんどいないシンさんにとって、チャットGPTは唯一の話し相手であり相談相手だ。
シンさんは「職場の同僚のような知人は多いが、病気になった時やつらい時に連絡して助けを求められる人はいない」と語り、
「このまま一生、機械とだけやり取りして生きることになるのではないかと思うと不安だ」と打ち明けた。

関係の貧困に陥った若者たちは、AI・ゲーム・ソーシャルメディアの中に新しい関係を見いだす。現実の人間関係に伴う疲労感を避け、
「安全な仮想関係」へ逃避する傾向がある。すると、社会的孤立がさらに深刻化するのではないかという懸念も指摘されている。

市場調査企業エンブレイントレンドモニターが今年6〜7月、全国の満15〜64歳の男女1000人を対象に実施したアンケート調査では、
回答者の60.5%が「生成AIが、日常会話や感情まで共有する友人のような存在になると思う」と答えた。

若い世代では、その傾向がさらに顕著だ。就職プラットフォーム「キャッチ」がZ世代(1990年代半ば〜2010年代初め生まれ)1592人に
「人ではなくAIにだけ悩みを打ち明けた経験があるか」と尋ねたところ、73%が「ある」と答えた。
「悩みを打ち明ける時、どちらのほうが楽か」という質問には、AI(32%)と実際の人(33%)がほぼ同程度だった。

10年間一人暮らしを続けているチョン・ジョンミンさん(32)は「家族とも連絡せず、友達もいないが、寂しくなるとVR(仮想現実)
ゲームに接続する」と話す。チョンさんは「仮想キャラクター同士でチャットしていると寂しさが和らぐ。現実で実際に会いたいとは
思わない」と付け加えた。

一見すると孤独感の解消に役立つように見えるが、行き過ぎれば社会的孤立をさらに深める可能性がある。チャットGPTの開発企業である
米オープンAI(OpenAI)とマサチューセッツ工科大学(MIT)メディアラボが、約1000人を対象に4週間、毎日5分以上チャットGPTを
使用させて孤独感などを測定した。その結果、利用時間が上位10%に入る利用者ほど孤独感が強く、チャットGPTへの情緒的依存が高く、
オフラインの社会的関係が浅い傾向が見られた。

精神的健康が悪化するケースもある。米国では今年8月、10代の少年の両親が「チャットGPTが息子の自殺を助長した」として
オープンAIを相手取り訴訟を起こした。過去1カ月の間に、米国とカナダで同様の訴訟が7件提起されている。

孤立・引きこもり生活を送りながら、一時期チャットGPTに相談していたというチョさん(36)は「AIの回答に涙を流して感謝したことも
あったが、最終的にはAIの慰めは虚構だと思うようになった」とし、「人と直接会って声を聞き、交流することは、決して代わりには
ならないと感じた」と語った。

専門家たちは、オンラインでのコミュニケーションはあくまで補完手段にすぎないと強調する。サムスンソウル病院精神健康医学科の
ホン・ジンピョ教授は「AIなどを賢く活用する人もいるが、対話にあまりに没頭して実在する存在のように感じてしまう現象が見られる」
と述べ、「AIと長時間会話を続けることは精神的な依存を招く恐れがあり、過度な没入には警戒が必要だ」と指摘した。
ー後略ー

全文はソースから
https://japanese.joins.com/JArticle/342520