『死』は乗り越えられる

0001考える名無しさん2024/03/11(月) 19:22:36.260
ある系において連続して起こる現象Aと現象Bの形相の間に
共通因子があった場合
現象A∩現象B={a,b,c}
という風になる
これは{a,b,c}が同じ要因として現象Aと現象Bが起こることを意味する
1度あることは2度ある
一度生まれたら2度生まれることを意味している
一度目の誕生∩二度目の誕生={a,b,c}である
つまり死は乗り越えられる

0035考える名無しさん2024/04/14(日) 11:02:12.320
鳥取「マイナスワンポイントとは…?」

緑川「公平な減点ね。試合で勝てば勝つほど上位にいくものだけど」

鳥取「才能アリ、とかですか。私は平民から才能アリに昇格したいです」

緑川「試合で勝つしかないわ」

鳥取「優勝したらはるか上に行けるのですか」

緑川「そうよ。優勝したら特級生になれるチャンスはある」

鳥取「どうも。それでは失礼します」

緑川「じゃあ……さようなら」

鳥取は部室をあとにした。ポイント制について気にかかったが、もう手遅れのような気がした。

茜が勝ってもその時点で±0なのだろう。それは勉強になるはずだ、と思った。

0036考える名無しさん2024/04/14(日) 17:05:52.720
優香は鳥取を尾行していた。やはり部長である緑川に自己主張できるだけのことはある、そう思った。

鳥取「優香さん、禁止事項が増えましたよ」

優香「ごめんね鳥取。実は緑川とあなたの会話はすでに聞いたの」

鳥取「会話を?どうやって聞いたんですか」

優香「尾行してたから」

鳥取「別にいいですよ」鳥取は怖い、そういうイメージもあるが、大らかな時もある。

優香「ありがとう。でも鳥取が茜に胸にキスされたのが憎くて」

鳥取「もう過ぎたことですし。反省もしてるみたいですし」

優香「大らかね」優香は鳥取をやはり大らかなのだと確信した。

鳥取「吸盤戦といえば、信じ合い、ですよね」

優香「そうね。取れる取れるって信じればいいものね」

0037考える名無しさん2024/04/15(月) 03:07:48.940
琴美「せんぱーい!取れる取れるもやってみますです!」

優香「よく聴いていたわね」

鳥取「やはり知識も大事なんですよね、胸もそうですけど」

琴美「知識いっぱい覚えたいです!」

優香「じゃあ負けないって信じればいいのよ」

琴美「負けないっていいですね、でも勝つはどうするんですか」

鳥取「勝つだって信じればプラスになるわ」

茜が反省して帰ってきた。茜は真面目に目覚めたらしい」

茜「もう変態行為はしないから」

鳥取「わかりました。ところで私の胸、どうでしたか」

茜「美乳だった気がする」

鳥取「まあいいでしょう。皆さん頑張りましょう」

0038考える名無しさん2024/04/15(月) 10:06:36.130
鳥取がビンタした痕は少なからず残っていた。
茜はもう胸を舐めるなどしないと決めていた。

琴美「葵先輩!次は緑川先輩との試合です!」

葵は意外とも思えるほど動揺していた。あの最強の緑川と闘うのだからだろう。

葵「もうやんなっちゃうね。相手が相手だし」

琴美「やっぱ最強の壁はデカいですかぁ」

葵「でも全力で行きたい。それだけ」

そのとき緑川が葵を見つけた。ほら試合始めるぞ、という雰囲気だった。

葵は空気を読んで緑川の前で服を脱いだのだった。

「『今から試合を始めます』第一回戦 その壱 始め!」

緑川「私のそこには吸盤が強力に張り付いているわ」

葵「……強い……強すぎる……」

0039考える名無しさん2024/04/15(月) 16:51:09.060
葵は胸の吸盤を取れないと信じていた。
そして葵は緑川の吸盤を取れる取れると信じようとしていた。
しかしながら葵は絶対といえるほど圧倒されていた。
さすがの葵でも緑川には敵わなかった。

葵「今回は負けたわ……。でも次はもっと『粘って』みせる」

緑川「上等よ」

優香「葵、試合は負けたけど頑張ったよね」

琴美「葵先輩が眼鏡を取ったら何なんですかぁ」

葵「眼鏡は正真正銘ガチンコのときにかな。
優香に頑張ったと言われて嬉しかった」

優香「緑川の吸盤はおっぱいと相性がいいから強いのよ」

琴美「お…おっぱい?禁止ですよ、き・ん・し」

緑川「別にいいじゃない。しかもルールを決めるのは部長のわたし」

琴美「緑川先輩、それは失礼しました……!」

0040考える名無しさん2024/04/18(木) 16:54:00.330
葵「緑川って豊満?」

緑川「それは愚問よ」

優香「最強っぱい、とでもいうのかしら」

琴美「最高っぱいなんですかぁ」

葵「評価高いのよ、うちの部長」

緑川「部長たるものですから」

緑川は豊満で美しかった。誰も寄せ付けない内に秘めたロデスを持ち合わせていた。
優香も豊満だと認めていたが、葵も黙ってはいれど豊満だと認めていた。
琴美は最高のバストだと考えていた。緑川も、そう、自身も最高だと考えていた。

0041考える名無しさん2024/04/20(土) 10:06:19.320
緑川はある男性を想っていた。櫻田厳のことだった。
緑川は櫻田厳と学校帰りを共にしたかった。

緑川「琴美、助けになってくれないか」

琴美「緑川さんからの頼みですかぁ、なんでしょう」

緑川「この高校に櫻田厳くんがいるのは知ってる?」

琴美「え、バスケ部のあの背が高い人……」

緑川「厳はね、私のこと見てくれないの」

紅葉「何それ、恋でもしてると?」

茜「厳ってかっこいいよね」

緑川「まあ、ぶっちゃけ好きだから」

琴美「恋愛関係にしたいんですね」

緑川「どうやったら上手くいくか、考えてほしかった」

0042考える名無しさん2024/04/23(火) 09:49:03.600
葵「厳のこと、好きなんだ……」葵はショックを隠し切れなかった。

琴美「恋愛成就ですかぁ、でも私も恋愛したことないです」

緑川「そう、少しでも援助してくれないかしら」

葵「緑川、実は私も厳が好きなんだ」

緑川「そうなの?半信半疑だったんだけど」

葵「どうすればいいのよ」

緑川「それは私も聞きたいくらい」

茜「三角関係ってやつね」

紅葉「三角。か」

琴美「厳さんってそんなにいいんですか、きっと他の女子も好きですよ」

葵「厳って真剣に部活に励んでいて……」

緑川「私もそう思う」

緑川は、厳をあきらめる気ではなかった。葵もそうだった。
この三角は、上手くいくはずだったと思いたかったのは、二人ともそうだった。

0043考える名無しさん2024/04/23(火) 13:27:46.350
葵「どこが好きって言われると……」

琴美「どこが好きだったんですか」

葵「真剣に取り組んでいるところとか」

琴美「真剣な一面があるんですか」

緑川「厳は髪型かっこいいし」

茜「厳じゃなくて沼はどうなの」

紅葉「私は沼が好きだけど」

鳥取「大告白タイムでもしていたんですか」

琴美「私はあすなろさんが好きです」

優香「あすなろさんっておっぱい戦争を描いてる人だと思った」

琴美「おっぱい戦争はこれを書き込む方の作品です」

茜「文字たちが生きている、いや生かされている」

紅葉「沼くんなら呼んでくるね」

0044考える名無しさん2024/04/23(火) 16:26:58.350
優香は足早に沼のところへ向かった。
沼は恥ずかしい話だ、行きたくない、と返事した、が、茜のことは好きだっと補足した。
沼には弟が三名いた。中一、中二、中三、の兄弟である。
沼は厳と友達だった。バスケ部に所属したという共通点もあった。
あるとき厳は一緒にいる秘密基地で緑川が好きだと告白していた。

0045考える名無しさん2024/04/23(火) 17:34:26.480
沼は、俺じゃなくて厳が行けばいいだろ、と茜に言った。
茜は紅葉と沼を会わせたかったが、しぶしぶ厳が来る話を受け入れた。

紅葉は沼に逢えた喜びを噛み締めた。

0046考える名無しさん2024/04/24(水) 10:22:34.270
沼は紅葉のことが好きだった。ということは両想いだった。
そして――緑川も厳も両想いだった――何という展開なのだろう。

沼「紅葉、俺と付き合ってくれ」

紅葉「え、本気で言ってるの?」

沼「愛してる、紅葉、愛してる」

紅葉「はい」


沼と紅葉は付き合うことになった。その一方、厳は緑川を一度しか見たことが無かった。

紅葉「部長、私、沼くんに告白された、いいでしょう」

緑川「沼から?良かったわね。何て言ったの」

紅葉「はい、と言った後、ご飯食べに行ったよ」

0047考える名無しさん2024/04/24(水) 10:29:57.330
緑川「いいね、私もデートしたいな」

紅葉「デートって厳と?」

緑川「そうね、厳がいいな」

茜「あの沼の告白の前、私は紅葉に告白しな、って言ったの」

優香「私も二回も沼に告白するよう、もちろん紅葉に告白するように言った」

葵「沼は好きな女性多いもんね、流されやすい」

沼が壁に隠れて話を聴いていた。沼がやってきた。

沼「茜のことを好きだと補足したのは、嘘偽りじゃない」

茜「私に告白しようと思ってたの?」

沼「告白なんて後押しされたからだよ、イラつく」

鳥取「イラつくって『鳥取いい』って意味だよね」

0048考える名無しさん2024/04/24(水) 10:42:31.030
鳥取「ファイアの意味の中に『鳥取いい』という意味があるんですよねぇ」

沼「ま、気にしないよ、俺には女子語なんて向いてないし」

琴美「はーい!私、女子語学びたいです!」

茜「意味を考える、そして意味を覚える」

そのときだった。琴美の母である琴理が存在感こそ立派ではなかったが、おしとやかに部室に入ってきた。

琴美「お母さん!どうしてここに!」

琴理「女子語なんて勉強するより学業に励みなさい」

茜「一理ありますね」

鳥取「学業は、『鳥取いい』という意味がありそうですね」

琴理「もう女子語はお辞めください」

緑川「ですが、女子語も文化ですよ。お母さん」

琴美「ちょっと待った待った待ったーケンカしないでくださいよぉー」

琴理「女子語は慎むものですよ、緑川さん」

0049考える名無しさん2024/04/24(水) 10:51:31.590
緑川「別に何を言っても、女子語を使う者と使わない者に分けるだけなんだけど」

琴理「では娘には使わないように言っておきます」

琴美「お母さん、私、学びたかったんだけど」

琴理「今は学業に専念しなさい」

優香「私は女子語、使わない。茜もそうだよね」

茜「私も同意」

鳥取「私は意味気になるから」

葵「学業って『鳥取いい』という意味あったよ」

鳥取「本当ですか。助かりました」

琴理「それぐらいなら許しますよ」

琴美「お母さん。淫らなこと、しないよね?」

琴理は、しないよ、と返事をした後、帰っていった。

0050考える名無しさん2024/04/24(水) 11:06:51.680
緑川「私は、今日、女子語に関する部案をまとめたいと思う」

そこで落ち着いた。「高校三年生と四年生は女子語を許可するが、一年生と二年生は禁止とする」

そして言った。「髪は長すぎてはいけない。長すぎるくらいなら散髪しなければならない」

そして言った。「部員の両親や家族を部活動と同じ行為をすることを禁ずる」

緑川「つまりは、家族の巻沿いを防ぐことを目的としている」

緑川「アダルトな一面を家族に見せてはいけない、と禁ずる」

そして言った。「家族にアダルトの巻沿いが起きてはならない」

茜「全部分かったわ」

優香「わかりました」

葵「琴理さん来たから思い切ったのかな」

鳥取「私は女子語使っていいんですか」

琴美「女子語禁止されちゃった……」

0051考える名無しさん2024/04/25(木) 09:37:47.200
緑川「そしてもうひとつ。アダルト用語を濫りに使用してはならない」

緑川「両親や家族がアダルト用語を聞いて感化されることを防止する」

緑川「アダルト用語は部室でしか使えないようにするかは、検討中」

鳥取「アダルト用語の判断基準が気になるね」

緑川「性的嗜好は基本は自由だが、一線を越える行為は禁ずる」

琴美「基本は自由ってなんですかねぇ」

葵「性的嗜好とはどういう意味なんだろね」

優香はWIKIを引用した。

性的嗜好(せいてきしこう、英語: sexual preference)は、人間の性的行動において、対象や目的について、その人固有の特徴のある方向性や様式を意味する。すなわち、対象や行動目標において特定の好みやこだわりが存在する場合、何らかの性的嗜好を持つと表現できる。


茜「長くてねぇ」

鳥取「こだわり、が性的嗜好だ、と覚えるのはどう」

0052考える名無しさん2024/04/25(木) 09:57:12.570
緑川「禁止項目が増えた半面、新たなビジョンも計画中です」

緑川「部室は200個もあるけど、その1/10である20カ所にテレビを設備します」

緑川「映画も数限りはありますが、自由に見れるようにしたいと思います」

琴美「映画、見たいですけど、部室では無料なんですか」

緑川「もちろん。映画は部内では無料で借りれます。そしてテレビで無料で視聴できます」

緑川「心配しないでください。映画のCDはたくさん集められます」

鳥取「ハリーポッターシリーズが見たいのですが」

緑川「大丈夫。賢者の石から何作品もありますよ」

鳥取「それは良かったです」

0053考える名無しさん2024/04/25(木) 16:26:42.570
琴美「ハリーポッターって有名なんですかぁ」

鳥取「けっこう有名だと思う」

紅葉「杖を使って奇跡を起こす物語……」

茜「奇跡は起こるわね」

緑川「信じているから、だよ」ハスキーボイスが響く。

葵「そう、奇跡を起こすのは自分次第」

琴美「信ずる者は奇跡を起こせる、というんですか」

優香「おっぱい戦争、始まるよー」

琴美「奇跡の胸になりたいです」

緑川「琴美、おっぱいを大きくしたいなら食事から気を付けるんだな」

琴美「私、メロンパンが好きなんですがぁ」

0054考える名無しさん2024/04/26(金) 09:42:57.830
緑川「納豆なんてどうかしら」

琴美はコンビニに向かった。

納豆がないと気付いたときには夜は暗く、辺りはじめじめしていた。

琴美はスーパーへ向かった。そこには納豆が何種類かあった。

琴美は納豆を買い集め自宅でネギを混ぜて食べることにした。

0055考える名無しさん2024/04/27(土) 10:08:31.460
緑川は納豆にネギだけで和えるのではなく、醤油もしっかり入れなさいと言っていたのを琴美は思い出した。

緑川「とろろだって成分がいいからちゃんと食べな......

琴美「はい、分かりました!

緑川「あとはお粥ね

琴美「お粥!?

0056考える名無しさん2024/04/27(土) 17:18:32.900
緑川「そうよ。お粥に梅干しも

琴美「梅干しなんて苦手ですぅ

緑川「それならなおさら梅酒を飲んだらいい

琴美「梅酒ですかぁ。ヤクルトはどうなんですかぁ

緑川「ヤクルトか。まあヨーグルトと相性がいいわ

琴美は梅酒を貰った。うれしそうだけれど梅干しを食べるのが恐かった

0057考える名無しさん2024/04/28(日) 13:40:08.210
琴美は梅酒を慎重にコップで飲んだ。
美味しい。実に美味しいと味覚にきた。
お粥なんてお米を火にかければできる。
しかし、琴美はお米を炊く炊飯器を持ち合わせていない。
琴美はレトルト食品を買うことにした。
レトルト食品は温めるといいのは一理ある。
琴美は梅干しを探しにグルグル店内を回った。

0058考える名無しさん2024/04/29(月) 09:02:29.990
琴美が数種類の梅干しを見渡していると、羽鳥という生徒に見つかった。

羽鳥「梅干しだな。迷っているのは。

琴美「羽鳥先輩!!

羽鳥「胸、大きくしたいのか

琴美「そうなんです。食べ物が大事なんでしょうか

羽鳥「栄養がいい食事がな

0059考える名無しさん2024/04/29(月) 16:25:41.870
琴美「安い梅干しほど美味いですか

羽鳥「よく気に掛けたな

琴美「私の母は梅干し好きなのですが

羽鳥「私は納豆派だけど

琴美「納豆も買います。どうも。

羽鳥「炊飯器プレゼントしてあげようか

0060考える名無しさん2024/04/29(月) 17:58:09.740
age

0061考える名無しさん2024/04/29(月) 18:34:18.040
>>3
良いね

0062考える名無しさん2024/04/30(火) 09:43:18.810
琴美は感動した。炊飯器を貰える……ありがたいことだとしみじみ思った。


琴美「ありがとうございます」

羽鳥「炊飯器取ってくるぞ」

琴美「私の家わかるんですか?」

羽鳥「解るゾ」

琴美「梅干しはどれにすればいいと思いますか?」

羽鳥「『新・梅干し特観』がいいな」

琴美「じゃあそれふたつ買います」

羽鳥「納豆は高いのがいい」

琴美「ではこれ朝にひとつだから三日分買います」

0063考える名無しさん2024/05/01(水) 10:41:51.000
琴美はレジで会計を済ませていた。
羽鳥は炊飯器を取って、琴美の自宅の玄関に置いた。

琴美はプレゼントされて嬉しかった。感動した。
感謝の念を抱いた。羽鳥さん、ありがとう。

琴美「羽鳥さん、ありがとうございます」

羽鳥「よく感謝できるな」

琴美「私の母から教育されて」

羽鳥「琴理さんか。いい人だ」

琴美「それは嬉しい」

0064考える名無しさん2024/05/01(水) 13:10:13.440
羽鳥は、自転車で来ていたらしく、「自転車で帰るんだ」と言って帰っていった。

琴美は、羽鳥が自転車で自宅から来たのを、感慨深いものと視た。

わざわざ炊飯器を寄越すなんて、お金持ちなのだろうか。

琴美はテレパシーで会話をしたくなった。

琴美【羽鳥先輩の自宅はどの辺にあるんですか】

羽鳥はテレパシ―で【十五分ぐらい離れた青山町だな】と答えた。

琴美【青山城で有名なあの辺なんですね】

二人ともテレパシーを経験できて為になったらしい。

0065考える名無しさん2024/05/02(木) 09:52:23.190
羽鳥【青山城、行ったことあるか】

琴美【ありますよー】

羽鳥【上美餅、という言葉、は知ってるか】

琴美【初めて聞きました】

羽鳥は上美餅という御餅が好きだった。

琴美【羽鳥という言葉は餅が好きっていう意味ですね】

羽鳥【今度上美餅をプレゼントしよう、どうだい】

琴美【す、すいません。ありがとうございます】

羽鳥【わらび餅は知ってるよな】

琴美【ええ、わらび餅は知っています】

羽鳥【チーズケーキは好きかい】

琴美【チーズケーキ好きです!】

0066考える名無しさん2024/05/03(金) 17:59:37.720
ねえ、神様っていると思う?
葵が琴美に聞いた。

琴美「う~ん、そういう上の存在っていると思うんですよね。仏もですが。

葵「神様がいると思う理由に,パスカルの賭けが挙げられる。

琴美「どういう賭けなのでしょう。

葵「神様がいるかいないかどちらかに賭けます。神様が実際にいるのなら、永久の幸福。実際にいないのなら、何も失わない。

0067考える名無しさん2024/05/04(土) 08:31:16.840
琴美「神様かいるに賭けた方が良さそうということですね

葵「そういうこと。

0068考える名無しさん2024/05/04(土) 10:48:03.800
神様がいるに賭けた場合、神様がいるなら永遠の幸福が手に入る。
神様がいないに賭けた場合、神様がいても得がない。神様がいないに賭けた場合、神様がいるなら地獄に遭う。
神様がいるに賭けた場合、神様がいないなら何も失わない。

0069考える名無しさん2024/05/04(土) 13:08:32.990
残念ながら、賭け事は「期待」であって「信念」ではない。
ましてや「事実」を示すものでもない。

「死」は「期待」の果てにはない。
「死」は「事実」であり、高々「信念」である。

0070考える名無しさん2024/05/04(土) 13:14:13.270
「死を乗り越える」ために、死の実態を知る必要ない。

人は未知のものへの対応方法を知っている。「無視する」だ。
そして人は、幸運なことに、「知るべきことは知り得る」。

0071考える名無しさん2024/05/04(土) 14:00:22.680
ほう。それで

0072考える名無しさん2024/05/04(土) 14:58:20.310
「死を乗りこえる」努力は無駄なばかりではない、
知るべきことを知るための障害だ。

ただし、「知るべきことを知る」努力は、
幸運でなければ、一生を費やしても報われない。

0073考える名無しさん2024/05/05(日) 12:02:23.230
琴美「神様っていると思うんです。目に見えなくても。

葵「紳士だね

琴美「紳士に映るんですね。ひとつ為になりました。

0074考える名無しさん2024/05/07(火) 09:36:18.370
葵「『神様っていると思うんです。目に見えなくても。』って誰かに言って欲しいね」

琴美「あはは。じゃあ茜先輩に同じこと言ってもらいますか」琴美はニコニコしていて微笑んだ。

葵「茜はそんなこと言うかな?『神様はいたずら好き』って言ってたけど」

琴美「あはは。神様はいたずら好き?案外そうかもしれないですね」

茜「そうだよほんとに。悪があるのも神様のせいだよ。だからいたずら好き」

葵「悪があるのは神様のせいなのかな。どうして」

琴美「別に我々だって悪を作るさ」

茜「そうか。我々も、か」

0075考える名無しさん2024/05/07(火) 09:46:07.240
羽鳥【いちごケーキは】

琴美【いちごケーキも好きです】

羽鳥【どちらのケーキがもっと好きなんだい】

琴美【いちごケーキに決まってます!】

羽鳥【ではいちごケーキを来週買ってあげよう】

琴美「え……、もういいです!」琴美は泣き崩れた。

琴美は、なんでも奢ってくれそうな羽鳥が嫌になっていた。
羽鳥の金銭の余裕こそあれど、お金があればいいというわけではなかった。
小さな優しさが、琴美の心を傷つけていた。

羽鳥「ごめんごめん、何で泣くの」羽鳥は悲しかったが琴美も悲愴の想いだった。

琴美「羽鳥先輩、もういいです!プレゼントしないでください!」また琴美が号泣した。

羽鳥は当惑した。優しくしただけなのに、何故嫌われるのか。

0076考える名無しさん2024/05/08(水) 09:42:43.310
羽鳥は琴美が泣いてるのが辛かった。悲しかった。
羽鳥はどうしたら琴美が泣き止むか悩んでいた。
そして羽鳥は琴美の機嫌を取り戻そうと思っていた。

羽鳥「もう泣くのはええやろ?」羽鳥は真剣な表情だった。
琴美はゆっくり起き上がると、「すみません……」と小さく呟いた。

羽鳥は琴美が泣き止んだのを見て助かる思いをした。

羽鳥「もう、スッキリしたか?」

琴美「うぅ……」

羽鳥「もう泣くな、な」

琴美「もう大丈夫です」琴美は泣くのをやめた。

羽鳥「それは良かった。安心したよ」

琴美「もうプレゼントなんて考えないでください」

羽鳥「ああ、それは約束する。もうプレゼントをあげようとは思わない」

琴美「はい。では帰ります」

羽鳥「ちなみに私のこと、嫌い?」

琴美「嫌いじゃないですよ。では」

羽鳥は琴美がスタスタと帰って行った後、泣きそうになった。
ただ、琴美を飽きさせてしまったのではないか、後悔の念が残った。

0077考える名無しさん2024/05/08(水) 10:29:47.600
琴美は家に帰ると、さっそく緑川に電話をかけた。

琴美『もしもし?』

緑川『何、何の用?』

琴美『羽鳥先輩のことなんですが……』

緑川『へえ。意外ね』

琴美『何でもプレゼントする癖があるんです』

緑川『その癖をどうしろと?』

琴美『優しさがあっても、私はつらくなったんです』

緑川『もらってばかりで申し訳ない、という気持ち、でしょう』

琴美『それもあるにはあるんですが、なんかつらいんですよね』

緑川は羽鳥を注意することを決意した。お金の余裕があだに、が面白いところだと思った。
プルプルプル プルプルプル 携帯に電話をかけた。
緑川『羽鳥?もうプレゼントしないと聞いたけど、気をつけな』

羽鳥『分かりました。もうバレンタインのチョコもあげません』

緑川『自重したのね。以上』 緑川は電話を切った。

0078考える名無しさん2024/05/09(木) 10:06:45.920
羽鳥は、電話を切られた後、プー、プー、という音を聴いていた。

緑川は勘に触った。プー、プーを聴いているのは何もないからだと思った。

羽鳥は、電話を切った。友達がいない、ふと思った。友達は琴美……いや……。

緑川はもう一度電話をかけた。……『羽鳥だよ』

緑川『友達、いないの?』

羽鳥『いないかも』

緑川『友達が欲しかった?』

羽鳥『そう。だから奢ろうとしてさ』

緑川『でも琴美は友達になれなかった』

羽鳥『なんでだろ』

緑川『何もないのよね、あなたには』

羽鳥『電話切るね。もう寝る』

羽鳥は切った。緑川もプーを聴く前に切った。

0079考える名無しさん2024/05/09(木) 10:42:56.150
羽鳥は琴美の話さなくなった。
緑川は羽鳥に減点を課した。羽鳥は自己中心的な存在に思えた。

琴美は威勢がよかった。バスケ部の厳にテレパシーで話しかけて、緑川と関わるように、考えていた。

琴美【厳さん、私です、こ・と・み、です】

厳【ああ。おっぱい部の琴美か】

琴美【厳さん、緑川さんって知ってますよね?】

厳【知ってるよ。最強と謳われた】

琴美【知ってるんですね。どういう人だと思います?】

厳【はっきり言うと、好きだよ】

琴美【キャーーじゃあ今度恋愛したらどうです?】

厳【今、部活で忙しくてね。特訓合宿があるんだ】

緑川【厳、いきなりだけど、付き合ってくれ】

緑川【合宿明けにはいいだろうけども。嬉しいよ、緑川】

0080考える名無しさん2024/05/09(木) 10:46:00.130
緑川【じゃあ、約束してくれ、いつか付き合うと】

厳【わかった。それでいい。いつか付き合おう】

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0081考える名無しさん2024/05/09(木) 10:47:47.600
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0082考える名無しさん2024/05/09(木) 10:58:43.990
緑川は喜んだ。琴美のおかげで付き合えた。琴美に感謝する想いが宿った。

緑川「琴美、今回の件は、ありがとう」

琴美「ど、どういたしまして」

緑川「厳と付き合うとなると、葵が心配だな」

琴美「葵先輩は、諦めがいいでしょうか」

緑川「どうかな。羨ましくなってほしくない」 すると葵が現れた。

葵「緑川。良かったね、私は引き下がるわ」

琴美「葵先輩!?本当に引き下がるんだったらいいんですが」

緑川「すまない葵。恋愛事になるとトラブルが付き物だ。
でも私はこれで済んだ。ありがとう、葵。」

葵は、私は厳をあきらめた、と言って帰って行った。

琴美「緑川先輩、葵さんの件、良かったですね」

緑川「諦めがいいでしょうかと言っていたが、そうかもしれないな」

0083考える名無しさん2024/05/09(木) 11:19:48.140
琴美「ところで緑川先輩、私と試合しませんか?」

緑川「それは、私が勝つ」

琴美【準備してくださいね】

緑川は挑戦に応じることにした。

琴美は服を脱いだ。緑川もそうだった。

琴美「キャアー緑川先輩、巨乳だー」

緑川「貧乳だけど、吸盤が取れないなら、話は別」

紅葉が現れた。紅葉「試合、スタート!」

琴美「吸盤にくっついた乳首、取れないなら勝てるかもしれないんです」

緑川「強くなったなあ、琴美。私も吸盤にくっついているぞ」

琴美は取れる取れると、緑川の乳首を見て思った。

琴美「取れるのは緑川さんの乳首です!」

緑川「奇跡発動!琴美の吸盤が取れてしまう!」

琴美「何!?あれ、取れた?……」

琴美は負けた。奇跡は勉強していなかったらしい。

0084考える名無しさん2024/05/09(木) 12:46:54.630
緑川「残念だけど、この勝負はもらった」緑川は冷静だった。

琴美「何で負けたんでしょうか。原因が大事です」

紅葉「同じ作戦の上、より実力を発揮したこと」

緑川「奇跡、起こしたから」

琴美「奇跡を出せるから強いんですよ!もう!」

紅葉「まあそうかっかすんな」

緑川「奇跡なんて、私くらいよ」

琴美「奇跡なんてもう嫌だ!」

紅葉「それじゃ毎回敗けるわ」

緑川「≪奇跡≫は琴美よくない、という意味」

琴美は奇跡の意味を懸念すると、意味が私がよくないというからではなく、
奇跡なんて嫌なんだもんと思っていた。

0085考える名無しさん2024/05/09(木) 13:18:53.560
琴美は緑川との試合に負けて、大層悔しかった。どうすればよかったのか、思慮に耽った。

琴美は河川敷に向かった。自殺して終わる、そう誰かに嘯かれたかのように、水死しようと考えていた。

そこで葵が勘に触って、琴美の後ろを追いかけるように走っていた。

葵は琴美を遂に見つけた。「待て、まだ死んだらあかん!」葵は大声を出した。

琴美「もうゲーム終了ですう」

葵「試合で負けたからといって自殺していいわけじゃないだろ!」

琴美はどんどん河川敷の奥を進んでいく。そして川の中に入ってしまった。

葵は奇跡を起こそうと思った。瞬間移動だ。琴美を頭の中に侵入させればよい、そう思った。

葵は「マジック!琴美が私の頭の中に入る!」そう大きく言った。
琴美はその瞬間、空間から消え、葵の頭の中に入った。

葵「琴美。命、助かって良かった。すまないが私と共にいてくれ」

琴美「何でこんなところに。ここで自殺はできるんですが……」

葵「琴美、一緒にいよう」

琴美は冷静に考えた。葵の頭の中が、悪いわけではない、と。

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