実存はアリストテレス以前の時代からずっと問題にされてきた
今でもそれは変わっていない
実存の定義については『形而上学』に書いてある
複雑だからここでは書かないが
要は「実体」だとか「存在」だとか、そういった曖昧さを回避するための概念だ
解釈はものすごく広い幅がある
でも「実存主義文学」というとどうしても
カフカやサルトルが浮かんでくる
いや、違うな
実体の定義が書いてあるだけで
実存というのは別の話だったか
頭が混乱してきたぜ
俺の場合、「人の感情や心には実体があるのか?」
みたいな素朴な疑念から入り社会心理学に興味を持っていた
それで心理学では人の心の問題に立ち入れないことが分かってくると
今度はヘーゲルの本質論を心のより所にしていたからな・・・妄信とはこのことだ
ヘーゲルは基本的にアリストテレス派でデカルトやスピノザは批判していた
一応のところカントは踏襲しているらしいが
実際はそうでもない
俺にとって心理学だの西洋哲学だの
空虚この上ないにも関わらず
それにしか縋るものがなかったんだな
なぜ空虚なものに縋るのか
その精神構造から見ていかなければならん
実際問題?というとあれだろ
生老病死の問題だろ
生老病死は空虚ではないからな
これに真っ向から立ち向かえないので
空虚なものに縋っていた
老と病と死はそもそも生に含まれているような気がする
だから生が辛いという解釈になる
しかし観念的には、生と死は人間が勝手に想定したものであるから
老と病だけが実際問題なのか
老いは誤魔化せない、とよくいう
そのまんま衰えだからな
俺はまだ30代なんだが老いていると感じる
心臓機能の衰えのせいか
憎悪に苛まれたり感情的に昂ぶっただけで心臓が苦しくなり呼吸するのも辛くなる
以前はこんなことなかったからな
かなり戸惑っている
時間をとめてしまいたいと思う
何もかも動かなければ心臓も不安にならないのだし
なぜかって、心臓は休み無しで血液を送り出さなければならないからなのだよ
休めないってのは辛い
やはりどうしても気になって『箱男』も買ってきた
以前に軽く読んだことがあるが構成が奇抜すぎて理解できんかったからな
視点をころころと入れ替えながら「箱男」を記述する、というスタイルの
実験小説だ
全体像を掴むのが至難の技という
三百ページたらずの原稿に対して三千ページの推敲を重ねて書いたらしい
箱男はただの無機質な記号ではなく
箱男の一人称視点についても語られる
ベンヤミンなどの都市小説や写真論などを参考にしたのかもな
俺もそっち方面に一時期没頭していた
匿名性の恐ろしさについてはインターネットの流行によって
議論が進んでいるな
基本的に「ありきたりな個人の主張」が通じなくなるからな
これは書物でも同じことか
コンピューターに人間の「実存」を記述させることができるのか
これがまず第一だな
人工知能研究においては
コンピューターは自分では畑を耕さないからな
農耕5000年の歴史も理解できない
いわゆる「人間環境」なるものが生まれたのが農耕が定着してからのことだ
これを「人間の歴史」のスタート地点に置く人は多いのだろう
人類の歴史、ともなればもっと長いが
5000年くらいがせいぜいのところか
文明社会の歴史となると3000年程度となる
人間が100歳まで生きると仮定して
10世代で1000年だ
少なくとも文明人は30世代分の重みを背負いながら生きている
どう解釈してもこれは苦行である
楽しいことがあれば心や身が軽くなったような気がするが
それも束の間の出来事である
空を自由に飛ぶ夢を見ているうちはそのことにも気付かない
鳥は自力で空を飛んでいるが、羽根を動かすことに疲れてやめれば落ちるからな
人間には「帰巣本能」がない
その代わりにノスタルジーに拘る
>>976
安倍はなんだかんだで日本の伝統守る派だからな 『箱男』改めて読んでいるけどすごいねこれ
構造がわからねえや
純文学、として当時は紹介されていたそうだが
実験的すぎて当時は理解されていなかったらしい
俺も今もよくわからん
『砂の女』のような創造性あふれる物語ではなく
何か平坦に記事を並べてたまに変態的な描写があって・・・という
展開のよくわからん内容だ
安部公房のドライさと変態さ、実験精神を前面に押し出したような作風
詩情やら人情味やらが透けて見えたりもするけどな
あまり好みではないキャラ造詣だがやる気が感じられるので進めることができた
安部公房が病気を患っていた時期の晩年の作品に
カンガルー・ノートってのがある
これは読んだ事がないな
>脛にかいわれ大根が生えてくるという奇病を患った男は、
訪れた病院の医師によって自走ベッドに括り付けられ、
療養のために硫黄温泉を目指す。
男は自らのかいわれ大根を齧りながら、自走ベッドとともに、
地下坑道、賽の河原…と、夢とも現実ともつかない物語の連鎖を巡る。
しかし既に郷愁すら感じていたベッドの破壊と、魅力的な少女との
再会とともにその連鎖も終焉を迎える。
夢から醒めさせられるような、男の死をにおわせる無機的な
新聞記事の抜粋とともに、物語は終わる
人間はただの欠陥品のような気がしている
知能がどこからやってきたのか、なんて人間に分かるわけがない
自分がどこから来てどこへ行くのか知りたい、ってのは確かにある
俺はリアリストじゃないからな
死が終わりだとは感じない
死が終わりだったら生命の世界は説明が一切付かないからな
それでも説明のつかないことに囲まれて生きているわけだ
農業の歴史ってたかが5000年程度だよね
これは俺の本心なのだが
一般的には通用しないような本心だ
5000年って「たかが」では済まされないのかもな
2001年宇宙の旅、という欠陥映画がかつてあったが
2001年宇宙の旅、見ただろ
冒頭シーンで猿が道具の使い方覚えて
400万年の時間を無視したまま進行する
あのクソみたいな映画だ
まだ「猿の惑星」の方が面白いと思う
最後が滑稽で
宇宙人の生み出した「学習機械」の命令で
胎児に戻された人間が地球を見守り続けるという
モノリスって、宇宙人の生み出した機械的な学習装置だからね
命令以外のことは実行しない
星新一の『声の網』で人類は
支配活動を通じて、宇宙の歴史を逆行している=帰巣本能
なのではないか、みたいな議論があったが
キューブリックは映画作りにおいて完璧主義者として有名だったが
2001年宇宙の旅に間違いが三つあるとよく指摘されている
俺は「完璧主義」という発想がまず間違いなのだと思う
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