辰韓と古代中国人との関係

『後漢書』巻85辰韓伝、『三国志』魏書巻30辰韓伝、『晋書』巻97辰韓伝、
『北史』巻94新羅伝によると、秦の始皇帝の労役から逃亡してきた秦人がおり、
馬韓はその東の地を割いて、与え住まわせ辰韓人と名づけたという。

そのため、その地の言葉には秦語(陝西方言。長安に都があった頃の標準語で、
この亡民が秦代〜前漢代に渡来したことを物語る)が混じり、秦韓とも書いた。

秦人は王にはならず、辰韓は常に馬韓人を主(あるじ)として用いており、
これは代々相承(親から子へ受け継がれる)のものであった。
そのため自立せず、辰韓人は明らかに流入し移って来た人であるため
馬韓が全てを制していたと『晋書』は記している。