宮本一夫 『東北アジアの初期農耕と弥生の起源』

「無文土器に見られる土器製作の新しい四つの技術が古日本語を象徴するものならば、古日本語の出自は偏堡文化に求められ、そしてその故地は遼西東部ということになる。」

「古日本語は紀元前2400年頃の偏堡文化に由来し、その後の紀元前1500年頃に朝鮮半島南部まで稲作農耕文化を受容したことになる。」

「中国東北地方で4400年前に日本語が成立し、それが南下していく中で、長江由来の稲作文化を受容し、朝鮮半島南部から日本列島に移動した。」

「朝鮮半島の無文土器文化社会(弥生文化によく似た社会)の人びとが使用していた言語は古日本語だと考えられています。」

「一方、古韓国語は「古日本語より新しい段階に分化して朝鮮半島に広がった。その時期は紀元前5世紀で、初期鉄器時代(細形銅剣文化と同じ時期)に遼東から朝鮮に南下した。」