『リトル・マーメイド』は、海の王国に暮らすマーメイドの王女アリエルが主人公のミュージカル・ファンタジー。アニメーション版でアリエルは姉妹の中でも最も美しい声を持つ末娘として描かれ、その歌声を聴いた人々を魅了し、またその声が美しすぎるがゆえにヴィランから声を奪われてしまう。アリエルの“声”はキャラクターを表現するに欠かせない要素のひとつ。

 そんな彼女を実写化するにあたり、ディズニーは大規模なオーディションで、数多くの候補からあの“声”を見事に体現した新人のハリー・ベイリーを見つけ出した。歌手としての実力はすでにお墨付きで、かの歌姫ビヨンセも彼女を愛し、自身のアルバムやツアーにも出演させるほどの逸材。昨年解禁された特別映像で初めて実写版アリエルが登場し、わずかな歌パートながらも圧倒的な歌唱力とカリスマ性を兼ね備えた歌声を披露していた。

 エリック王子を演じるジョナ・ハウアー=キングは『ベラのワンダフル・ホーム』(2019年)で注目され、その後映画・ドラマで活躍。今作では実写版の新たな世界を作りだすミュージカル・ナンバーとして、4つの新曲も新たに書き下ろされることが発表されており、エリック王子の歌唱も入っているのか注目が集まる。

さらに、“ディズニーヴィランズ”としても人気が高い悪役アースラを演じるのは、『ゴーストバスターズ』(2016年)で知られるメリッサ・マッカーシー。『ある女流作家の罪と罰』(2018年)ではアカデミー主演女優賞にノミネートされるなど実力派の俳優として知られる。アニメーション版では、人気な楽曲のひとつにアースラの歌う「哀れな人々」がある。

 楽曲はアニメーション版に続いて巨匠アラン・メンケンが担当、さらに今回はブロードウェイでの活躍をはじめ、『モアナと伝説の海』『ミラベルと魔法だらけの家』など新たなディズニーの音楽をも担うリン=マニュエル・ミランダが参加する。

 映画『リトル・マーメイド』は、6月9日より全国公開。