どこかで見たアレと、あそこで観たアレと、アレに出てきたアレと、キューブリックのアレなんかを、好きなようにつなげて、なんか映画みたいにしてしまった映画。

しかも、元のアレよりも、それだけのためにやっててストレートな分だけ、ちょっとカッコよく見えちゃったりしてズルい。

極論すると、特撮界の菅野よう子みたいなもんかもしれない。いや、名だたる映画監督がリスペクトしてるらしいので、寧ろこっちが元ネタやったんかも知れん。とはいえ、今どき、誰が最初だったかとか、どれがアイデアとしてオリジナルだったかなんて、NFTバイヤーと弁理士以外にとってはどうでもいい話やと思うし、どこで見たんだかわからんけど既視感があるものってのは、そもそも頭の片隅に刺さってた代物なので、どストライクとまでいかなくても内角いっぱい低めにゾーン入ってくるくらいの強いタマ。

意味なんてもちろんワカラン。そんなもんないやろ。気持ちいいような悪いような変な音楽が台詞もなしに流れ続けてるせいもあって、ちょっと眠くなるときもある。が、不思議と寝てしまうことはなくて、時々なぜか目が冴えるカットが出てきたりする。(隣の席の兄ちゃんは終わって明るくなったとき寝とって、通り辛かったけど。)ストップモーションアニメって、接写独特の見疲れがどうしてもあるよね。

まぁ、そんなこんなで、吉祥寺まで観に行ってよかったとは思える映画だった。おいしいお店多いしね、吉祥寺。駅前のローストチキン出す立呑とか。

あと、映画館で観る人は、パンフレット買っといた方がいい。買ってよかった。なぜかというと、うーん、わからんけど、買ってよかったと思う。あ、あれだ、最後にフィル・ティペット監督と、あのJUNK HEADの堀さんの対談が載ってる。