復讐者が気高き者になるまでの話。

ってほどでもなかった。ラストでやっと気高さの入り口に立ったぐらい。作中でも言われていたように、ティ・チャラが「気高すぎた」。

「葬式映画」「追悼映画」って感想をそこそこ見るけど、個人的には思ったほどそちらに偏りすぎてないバランスだった。『アクアマン』と差別化するためか暗く不気味に描かれる海底世界も、冗談が通じなさそうなネイモアも魅力的。戦闘シーンをはじめ、久々に"丁寧"なMCUを観れた。

その反面、それなりに不満というかモヤモヤもあって、一番は「ワカンダ・フォーエバー」が発されるシーンが全く燃えなかったこと。ネイモアは燃えてましたけど。心から「ワカンダ万歳!ワカンダ・フォーエバー!」って言いたかった。そういう映画になるとばかり思ってた。

まあ、残された人々の未熟さや感情の揺れを描くことで、逆説的にティ・チャラ(チャドウィック・ボーズマン)の崇高さを際立たせたのかな。シュリの記憶の中での笑顔にはどうしても泣いてしまう。安らかに。

※週末の疲れからか集中できなかったシーンが一部あったので、2回目鑑賞後にスコアor感想を変更するかもです。