「本当なら数ヵ月で収束できたはずですが、そのために必要な対応とは、

反対のことばかりが行われています。この感染症は問題ないから、

特に何もしなくても、大丈夫だと判断してしまったんです。

シンガポールやイギリス、ドイツでは、もっと症例が出ていてもおかしくないと思います。

また、忘れてはならないのは、すでに1000人以上の死者が出ているということです。

これは決して些細な数字ではありません」私がピオットに取材したのは、2月13日だ。

すでにこの新型コロナによって世界中で1500人以上が死亡し
(編集部注:2020年3月7日時点で感染者数は10万3735人、死者数は3519人)、

韓国、イラン、イタリアで深刻な大流行が起きている。

日本はすべての学校を閉鎖し、サウジアラビアはメッカ巡礼を中止した。

株式市場は、感染拡大が世界経済に与える混乱を懸念して、下落し続けている。

「致死率はいまのところ1%ですが、問題はいったい何人が感染するかということです。

もし100万人感染したとしたら、1万人が死亡することになります」