「度」を見るときの実用例です


音速が340メートル/秒になる気温のとき
ステージ上にモニターがいくつか転がってたとします

バックバンドのモニター聴取位置はメインボーカルのモニターと距離の差が1.7m(5ミリ秒ズレ)だったとします

先に答え合わせとして、バックバンドモニターだけをリファレンス比較で計測して、そのままのマイク位置ながら測定ディレイを変更せずにボーカルモニターだけを鳴らして測定すると、100Hzやその奇数倍の周波数のとこの位相の角度はちょうど打ち消しあう数値になるはずです
1.7m(5ミリ秒)は100Hzの半波長分だからです

どっちのモニターも同じくらいの音量で聞こえてしまうようなバランス(つまりメインボーカル用が大音量)で鳴らすとバックバンドの人は100Hzとその奇数倍の周波数(300Hzとか500Hz)が聞こえなくなり、100Hzの偶数倍(200Hzとか400Hzとか600Hz)は異常に大きくなります

実際はそこまで極端にボーカルモニターが大きくはないので100Hzが完全に消え去るまではいかないけど、すくなくとも弱まりはします
そして、EQでのチューニングじゃ根本的には解決しません

異常に大きくなるとこにハウリングしやすい音があるのは非常に不利ですし、無くなるとこに欲しい楽音の芯があるのも困ります