2017年の市町村別農業産出額で、鉾田市が前年比26億円減の754億1千万円で、全国2位から同3位に順位を一つ落とした。
野菜日本一の座は守ったものの、野菜(芋類含む)は前年比36億8千万円減と大幅に落ち込んだ。前年好調だった反動とみられるが、全国トップの愛知県田原市は30億円超を上積みし、鉾田市との差を約130億円に広げている。

同市の農業産出額は14年に689億1千万円、15年は720億3千万円と順調に推移。16年には780億1千万円と前年比約60億円増に跳ね上がり、全国トップの田原市まで約70億円に迫っていた。
ただ、県によると、16年の大幅増は熊本地震や気象災害などの影響で「野菜の取引価格が高騰したことが背景にある」としており、17年の産出額減については「落ち着きを取り戻したのではないか」(県農業政策課)とみている。

市町村別産出額日本一の座に君臨する田原市は、「電照菊」などで知られる花卉(かき)の一大産地。
しかし、17年は花卉以外の主要品目となっているキャベツやブロッコリーが安定して高値で取引され、産出額の上積みに貢献した。
同市農政課は「(同市で栽培される)野菜は冬作が中心。夏から秋の気象変動の影響は少なかった」としており、上積み分は「ほぼ野菜の(高値の)おかげだった」と分析する。