さてと読書するかな

そうそう、そういえば刑務所慰問で思い出したけども、
昨日の面会に赤いシャツを着て行ったんだわね
そうしたらやっぱりああいった施設は刺激の少ない色ばかりだがね
職員の制服にしても、おそらくは室内も殺風景なものだと思うわ
そこに真っ赤っかのシャツを着ていったものだから、知人が頭に血が上ったみたいになっちゃって職員の対応についてブツクサ言っていたわ
いつもはそんなことも言わず大人しいのに、なんで今日はこんなに機嫌が悪いのかなあ?毎回来ているのにそれでも不満なのかな?
第一犯罪したからここにいるんだがね、刑務所行ったら人権とかそんなもん無いに等しいんだよ、とか頭では浮かんだけども
そこは御愛想笑いで「ハァハァそうですか、そういうこともあるんですか、なるほどねえ」とか受け流していた

それで家帰ってきて、鏡で自分の姿を見たら、ああこれは刺激的過ぎたわ
これで相手の感情を害してしまったんだわ、と思い至ったわけ

相手はおそらくはどうしてあのときはあんなにイライラしたんだろうか、とか不思議に思っている筈だわ
そこまで心理的なメカニズムを知らないと思うから知らん顔しておく
しかし色の心理的作用は思った以上に強いものだわ
殊にああいった環境にある人間にとっては、一般の人の数倍から数十倍くらいは敏感になっているもんでね
以後気をつける