殺処分「ゼロ」目標の重圧
少し話がそれるが、愛護法の改正と同時に環境省を中心にして叫ばれだしたのが
「殺処分ゼロ」目標だ。有名人を中心に一気に拡散され、各県の殺処分数がランク付けされ始め、
自治体は、過度なプレッシャーにさらされることになった。
殺処分数がゼロになるということは、すばらしいことだ。目標以降、それぞれの自治体が、
不幸な動物を減らすために不妊去勢手術を徹底させたり、譲渡会を開いたりする取り組みを強化した。
「一方で、やむを得ない事情であっても、引き取り自体を過剰に拒否する傾向も増えている」と町屋さんは指摘する。
「引き取らなければ殺処分数は増えませんからね」