さらに町屋さんは「殺処分をゼロにすることで、本当に不幸な動物が減っているのかということは疑問です」と指摘する。
例えば、病気が深刻だったり、人に絶対に馴れないような攻撃性のある野良犬でも、安楽死させられず、
震える体を1年以上繋ぎっぱなしにしている自治体もあるという。咬み癖があるにも関わらず新しい飼い主に渡し、
咬傷事故に発展したケースもある。一方、自分たちの収容能力を超えているにも関わらず、自治体から犬猫を引き取っている
愛護団体も増えている。殺処分ゼロの響きはいい。しかし、これまで自治体に持ち込まれてきてきたような動物たちの
受け皿は整備されているのだろうか。「このままだと日本は、殺処分ゼロ、動物福祉もゼロになりかねないと思います」(町屋さん)