誰でも読めるウェブ( http://mg.biology.kyushu-u.ac.jp/hort-henka.php
には移管がスムーズに行われたように書いてあるけど、
仁田坂先生が書いた「変化朝顔図鑑」では朝顔の系統保存中止で焦ったことが書いてある。

江戸時代に開発されたアサガオの系統は9割がたが今でも残ってるそう。
でも逆にいうと一割はなくなってしまった。
ある種は流行遅れになって親木が維持されなくなり散逸。
さらに2度の大戦でアサガオ系統維持の余裕がなくなってまた散逸。
(江戸時代にあった黄色のアサガオも今はない。最近新しく作出されたが)

戦前、遺伝学の主な研究対象はトウモロコシとアサガオだったのに、戦後はアサガオ研究が下火に。
結果、変化朝顔の種子が絶滅の危機に瀕したので国立遺伝学研究所が全国から種子をかき集めた。
(当時、変化朝顔の種子を保存してる人は全国で数人しかいなかった)

仁田坂先生は少年の頃に変化朝顔の種子を手に入れようと奔走したことがあるそう。
なんとかちょっと手に入れられたけど、目当ての牡丹咲が手に入らなかった。

今は文科省が保存対象生物にしてるけど、いつまた散逸するとも限らない。
佐倉の有償頒布会で売れ残った苗はみんな捨てているんだってさ…。