123 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/09/09(水) 02:41:10.10 ID:1AeJQQEH続き

娘がさらに指摘したのは、Kの小売店や飲食店での愛想のなさだ。通り一遍の対応ばかりで全く心がこもっていない店ばかりだったそうだ(小生も以前に何度かKを訪れたが、地方都市なんてそんなものと思っていたので、感受性の違いは認めざるを得ない)。
「じゃあ京都はどうだった?」と小生が尋ねると、「京都人はプロ。観光客への応対に抜かりはないよ」と褒める。

だから娘は将来も、京都や大阪は時々訪れたいと言う。でもKはもう結構だというのだ。若いリピータが来ない観光地、それは開設当初しか客を呼べない施設と同様、将来に暗雲が漂う。

そして娘は最近習ったばかりの用語も織り交ぜながら、Kという観光都市の問題点を鋭く突き始めた。
「あの街は、観光地としての自覚と成熟度が足らないと思う。京都人は性格的に問題あるとかよく言われてるけど、観光地としての自覚があって、観光客には街じゅうで親切にするもん。肚の中で何を思っていても笑顔で丁寧な対応をしてくれれば、観光客は満足だよ」
と(なるほど、成長したなぁ)。

結局、Kという地方都市はハード面では悪くないけど、ソフト面ではかなり見劣りし未成熟だということのようだ。バスの運転手については当りが悪かったとしか言いようがないが、その場に居合わせたバスの乗客の態度については弁護しづらいものがある。

小生はクライアントと実施した最近のプロジェクトで地方創生に取り組む事例について調べており、多くの地域で関係者が観光に力を入れて頑張っている姿を教えられた。
しかしいくらホテルや役所が懸命に観光客を呼ぶ努力をしても、商店街の人々や交通機関関係者、そして一般市民におもてなし精神が欠如していては、観光客には不満が残り、リピータは増えない。

今回は娘が行ったばかりのKを例に挙げたが、実は小生も他の地方都市で似たような光景を幾つも見ている。観光関係者は地域ぐるみの対応を改めて考える必要があろう。

※なお、本コラムは特定の観光地を非難する意図はなく、観光に力を入れる他の地方都市としては他山の石にすべき、という意図で書いたつもりでしたので、
当初記載しておりました地名は不必要だったと考え、20150713に訂正しております。