――地方で成長した企業が東京に引っ張られるリスクがあります。経営環境も東京の方が有利なのではありませんか。

「東京と福岡市で取り合いになる時点で地方としては『勝ち』と言えるだろう。東京と比較すると、明らかにビジネスコストは安い。東京では埋没していても、福岡なら活躍できる人もいるだろう。
牛の尾より鶏の頭になるおもしろさがあり、やりがいを感じやすいのは福岡だ」

「同じ投資額で失敗できる回数は多い。『ベンチャーの育成は東京しかない』という時代を変えていくのが福岡市の役割だ」

(聞き手は西部支社 新井惇太郎)

[日経産業新聞 10月11日付]